実数体から複素数体を作り出す代数的方法
📂抽象代数実数体から複素数体を作り出す代数的方法
定理
R[x]/⟨x2+1⟩≃C
説明
事実だけを見れば明らかで、実数体から複素数体を作り出す過程は非常に美しい。
R[x] を ⟨x2⟩ に切るか ⟨x2+x⟩ に切るかに関わらず、要素の形は ax+b の形になるだろうが、わざわざ ⟨x2+1⟩ に切る理由がある。少なくとも一度は自分で証明して、この美しさを楽しんでみよう。
証明
(x2+1) は F 上の素元であるため、⟨x2+1⟩ は R[x] の極大イデアルであり、したがってR[x]/⟨x2+1⟩ は体である。
R の拡大体 R[x]/⟨x2+1⟩ は、その要素として (ax+b)+⟨x2+1⟩ のような剰余類を持つ。これら全ての要素が a,b∈R とある α に関して a+bα のように表されるため、
R[x]/⟨x2+1⟩=R(α)
は単純拡大体である。
具体的に α:=x+⟨x2+1⟩ と言えば、
⟹⟹α2=(x+⟨x2+1⟩)2α2+1=(x2+⟨x2+1⟩)+(1+⟨x2+1⟩)α2+1=(x2+1)+⟨x2+1⟩=⟨x2+1⟩=0+⟨x2+1⟩
α は (x2+1) の零なので、実質的に α が虚数 i と同じ役割を果たし、次が成立する。
R(α)≃C
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