熱方程式の解法
📂偏微分方程式熱方程式の解法
説明
ut=γuxx
上の式は、一般化された熱方程式
∂t∂(σ(x)u)=∂x∂(κ(x)∂x∂u)
で熱伝導率thermal conductivity κ(x)>0 と熱容量heat capacity σ(x)>0 が両方とも定数の場合、γ:=σκ を熱拡散率thermal diffusivityと呼ぶ。
ここで、t は時間、x は位置、u(t,x) は時間 t の時の熱の分布を表している。γ は熱拡散率で、値が大きければ分布の変化は速い。
解説
基本的なアイデアは、2階線形同次微分方程式の解から取ってきた。
ステップ 1. L[u]:=−γ∂x2∂2u
線形演算子 L を上記のように定義し、解が u(t,x)=e−λtv(X) と表されると仮定すると
ut=∂t∂u=−λe−λtv(x)uxx=∂x2∂2u=e−λtv′′(x)
u が与えられた方程式の解なら
ut=λe−λtv=−γe−λtv′′=uxx
整理すると λv=−γv′′ を満たす。これを線形演算子 L で表現すると L[v]=−γv′′ なので、L[v]=λv のように表せる。ここで、非自明解 v=0 について λ をLの固有値、v を λ の固有関数と呼ぶ。
ステップ 2. 常微分方程式 v′′+γλv=0 の解
v(x)=ezx と仮定すると
v′′+γλv=0⟹z2ezx+γλezx=0⟹z2+γλ=0
結局、v′′+γλv=0 を解くということは、特性方程式 z2+γλ=0 を解くことである。
ステップ 3.
u(t,x)=e−λtv(X) を解の候補として、v(x) だけを求めれば解説は終わり。
ケース 1. λ<0
特性方程式の解は z=±γ−λ なので、基本解は
z=e−γλx,e−−γλx
従って、解は何らかの定数 c1,c2∈C に対して
u(t,x)=e−λt(c1e−γλx+c2e−−γλx)
ケース 2. λ=0
特性方程式の解は z=0 なので、基本解は z=1,x 従って、解は何らかの定数 c1,c2∈C に対して
u(t,x)=c1+c2x
ケース 3. λ>0
特性方程式の解は z=±iγ−λ なので、基本解は
z=ei−γλx,e−i−γλx
従って、解は何らかの定数 c1,c2∈C に対して
u(t,x)=e−λt(c1ei−γλx+c2e−i−γλx)
ケース 4. λ∈/R
λ=reiθ と表すことにする。
z2=−γλ=γreiθ なので、基本解は
z=γrei2θ,γrei(2θ+π)
従って、解は何らかの定数 c1,c2∈C に対して
u(t,x)=exp(reiθt)[c1exp(γrei2θx)+c2exp(γrei(2θ+π)x)]
しかし、λ が本当に固有値になるかは別のチェックが必要。
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