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ベクトル空間の巡回部分空間 📂線形代数

ベクトル空間の巡回部分空間

定義1

$T : V \to V$をベクトル空間 $V$ 上の線形変換としよう。$\mathbf{v} \ne \mathbf{0} \in V$とする。次の部分空間

$$ W = \span\left( \left\{ \mathbf{v}, T\mathbf{v}, T^{2}\mathbf{v}, \dots \right\} \right) $$

を$\mathbf{v}$で生成される**$V$の$T$-循環部分空間**$T$-cyclic subspace of $V$ generated by $\mathbf{v}$という。

説明

$T$-循環部分空間は自明に$T$-不変部分空間だ。また、$\mathbf{v}$を含む最小の$T$-不変部分空間である。

定理1

$T : V \to V$を有限次元ベクトル空間 $V$ 上の線形変換としよう。$W$を$\mathbf{v} \ne \mathbf{0} \in V$で生成される$T$-循環部分空間としよう。$k = \dim(W)$とすると、

  1. $\left\{ \mathbf{v}, T\mathbf{v}, \dots, T^{k-1}\mathbf{v} \right\}$は$W$の基底である。

  2. もし$a_{0}\mathbf{v} + a_{1}T \mathbf{v} + \cdots + a_{k-1}T^{k-1} \mathbf{v} + T^{k}\mathbf{v} = \mathbf{0}$ならば、制限$T|_{W}$の特性多項式は $$ f(t) = (-1)^{k}\left( a_{0} + a_{1}t + \cdots +a_{k-1}t^{k-1} + t^{k} \right) $$

証明

参照


  1. Stephen H. Friedberg, Linear Algebra (4th Edition, 2002), p313 ↩︎ ↩︎