極点での留数
📂複素解析極点での留数
定理
αが関数f:A⊂C→Cの階数mの極、つまりf(z)=(z−α)mg(z)として表せるとしよう。ここで、gがαで解析的であり、g(α)=0とするならば
Resαf(z)=(m−1)!g(m−1)(α)
留数定理を通じて積分問題を留数を求める問題に変えられるのは良いが、留数を求めるのが積分ほど難しいならば無駄なことだ。留数定理を使うたびに、定義に従ってローラン展開を行い、留数を求めなければならないならば、現実的に計算があまりにも困難だ。そこで、学者たちは留数を簡単に求める方法を見つけ出し、とりわけ極に関しては非常に簡単かつ迅速に留数を求める公式を見つけ出した。ただし、この定理の場合は、gを(m−1)回微分しなければならないため、m≥3ぐらいになると、留数の定義を使って求める方が便利かもしれない。
証明
gはαで解析的であるため、テイラー展開を通じてg(z)=n=0∑∞n!g(n)(α)(z−α)nとして表せる。仮定により、
f(z)==n=0∑∞n!g(n)(α)(z−α)n−mn=0∑∞n!(z−α)m−ng(n)(α)
留数の定義により、z−α1の係数(m−1)!g(m−1)(α)はαでのfの留数Resαf(z)になる。
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特にm=1、つまりαが単純極である場合、Resαf(z)=g(α)=z→αlim(z−α)f(z)になり、非常に便利に問題を解決できる。