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微分幾何学における局所等距離写像 📂幾何学

微分幾何学における局所等距離写像

定義1

二つの曲面の間で定義された函数 $f : M \to N$が与えられたとする。すべての点 $p \in M$に対して縮小写像 $f|_{U} : U \to V$が等距離写像になるような開集合

$$ U, V \ \text{ such that }\ p \in U \subset M, V \subset N $$

が存在するなら、$M$と$N$が局所的に等距離locally isometricだと言われる。また、このような$f$を局所等距離写像locally isometryと言う。

説明

等距離写像の定義から、全射という強力な条件が緩和されたものである。当然ながら$f$が等距離写像であれば、任意の縮小写像$f|_{U} : U \to M$は局所等距離写像である。

次の定理から、局所的に等距離な二つの曲面が、各点で同じ固有の性質を持つことが分かる。また、等距離写像は曲面上の曲線を使って定義されるが、次の定理はこのような曲線がなくても等距離という性質について話すことができることを教えてくれる。

定理

次の二つの命題は同値である。

  • 二つの曲面$M$と$N$が局所的に等距離である。

  • すべての$p \in M$に対して、開集合$U \subset \mathbb{R}^{2}$と第一基本形式の係数$g_{ij}$が同じ二つの座標片写像 $\mathbf{x} : U \to M$、$\mathbf{y} : U \to N$ $(p \in \mathbf{x}(U))$が存在する。


  1. Richard S. Millman and George D. Parker, Elements of Differential Geometry (1977), p147-148 ↩︎