粒子系の角運動量
📂古典力学粒子系の角運動量
公式
粒子系のトルクは、各粒子のトルクの和と等しい。
N=dtdL=i=1∑nri×Fi
導出
粒子系の線運動量を各粒子の線運動量の和として定義した。同様に、粒子系の角運動量は各粒子の角運動量の和として定義される。
L=i=1∑n(ri×pi)
トルクは角運動量の変化率であるため、粒子系のトルクは以下のようになる。
N=dtdL=i=1∑n(vi×pi)+i=1∑n(ri×miai)
この時、pi=miviにより、右辺の最初の項の外積は0となる。また、maiは粒子 iに作用する全ての力であるため、上記の式は以下のようになる。
N=i=1∑n[ri×(Fi+j=1∑nFij)]=i=1∑nri×Fi+i=1∑nj=1∑nri×Fij
この時、二番目の項を整理すると0となることが確認できる。二つの和記号の下で各項を以下のようにペアリングすると、次のようになる。
(ri×Fij)+(rj×Fji)

この時、rij=rj−riとしよう。そして、FijとFjiは作用・反作用の関係にあるため、Fij=−Fjiである。したがって、(2)は以下のようになる。
(ri×Fij)+(rj×Fji)=(ri×Fij)−(rj×Fij)=−rij×Fij
この時、rijとFijはいずれも同じ線上にあるベクトルなので、外積すると0となる。したがって、(1)の二番目の項はすべて0であるため、以下の式を得る。
N=dtdL=i=1∑nri×Fi
したがって、粒子系のトルクは各粒子のトルクの和と同じであることがわかる。
質量中心に関する角運動量

角運動量も質量中心に関して表現することができる。各位置ベクトルを上図のように質量中心に関して表現したとしよう。
ri=rcm+ri
これを時間で微分すると、以下のようになる。
vi=vcm+vi
vcmは質量中心の速度であり、vi′は各粒子の質量中心に対する相対速度である。したがって、粒子系の角運動量は以下のように計算される。
L=i=1∑n(rcm+ri)×mi(vcm+vi)=i=1∑n(rcm×mivcm)+i=1∑n(rcm×mivi)+i=1∑n(ri×mivcm)+i=1∑n(ri×mivi)=rcm×(i=1∑nmi)vcm+rcm×i=1∑nmivi+(i=1∑nmiri)×vcm+i=1∑n(ri×mivi)
ここで、三番目の項は(3)と質量中心の定義により0となることが以下の計算で確認できる。
i=1∑nmiri=i=1∑nmi(ri−rcm)=i=1∑nmiri−mrcm=0
mは粒子系の総質量である。また、上記の式を時間で微分すると、以下の式を得る。
i=1∑nmivi=i=1∑nmivi−mvcm=0
したがって、Lの二番目の項も0である。最終的にLは以下のようになる。
L=rcm×mvcm+i=1∑nri×mivi
ここで、最初の項は質量中心の角運動量と言え、二番目の項は各粒子の質量中心に関する角運動量の総和と見ることができる。このように角運動量を質量中心に関する項とそれに対する相対的な項に分けて理解することは、物理学の多くの部分で役立つ。