解析的整数論におけるオイラーのトーシェント関数
定義 1
以下のように定義される算術関数 $\varphi$ をトーシェント関数という。 $$ \varphi (n) := \sum_{\gcd ( k , n ) = 1} 1 $$
基本性質
- [1] トーシェント級数: ノルム $N$ である。つまり、 $$ \sum_{d \mid n } \varphi (d) = N(n) $$
- [2] 乗法性: $\gcd (m,n) = 1$ を満たす全ての $m, n \in \mathbb{N}$ に対して $\varphi (mn) = \varphi (m) \varphi (n)$
説明
$$ \begin{matrix} n & 1 & 2 & 3 & 4 & 5 & 6 & 7 & 8 & 9 & 10 \\ \varphi(n) & 1 & 1 & 2 & 2 & 4 & 2 & 6 & 4 & 6 & 4 \\ \sum_{d \mid n} \varphi(d) & 1 & 2 & 3 & 4 & 5 & 6 & 7 & 8 & 9 & 10 \end{matrix} $$ そう、それは初等整数論のトーシェント関数だ。多くの神秘的な性質を持っているため、解析的整数論でも言及されないわけにはいかない。
定義
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関連項目
Apostol. (1976). Introduction to Analytic Number Theory: p25. ↩︎