ベッセル方程式の級数解:第一種ベッセル関数
📂微分方程式ベッセル方程式の級数解:第一種ベッセル関数
定義
ν∈Rに対して、以下の形の微分方程式をν次のベッセル方程式という。
orx2y′′+xy′+(x2−ν2)yy′′+x1y′+(1−x2ν2)y=0=0
説明
ベッセル方程式は、球座標系で波動方程式を解くときに出現する微分方程式だ。係数は定数ではなく、独立変数xに依存する。x=0の時、以下の式を満たすので、x=0は正則特異点である。
x→0limxx2x=1<∞,x→0limx2x2x2−ν2=−ν2<∞
したがって、フロベニウス法を用いて解を求めることができ、級数解は次のようになる。
Jν(x)J−ν(x)=n=0∑∞Γ(n+1)Γ(n+ν+1)(−1)n(2x)2n+ν=n=0∑∞Γ(n+1)Γ(n−ν+1)(−1)n(2x)2n−ν
これを**ν次第1種ベッセル関数**と呼ぶ。ここで、Γ(x)はガンマ関数である。二つの級数の次数を見ると、互いに線型独立であることが分かる。したがって、ν次のベッセル方程式の一般解は次のようになる。
y(x)=AJν(x)+BJ−ν(x)
ただし、これはνが整数でない場合にのみ成り立つ。νが整数の場合、JνとJ−νが独立でないため、ノイマン関数と呼ばれる第二の解を求める必要がある。
解法
ベッセル方程式の解を次のような冪級数と仮定する。
y=n=0∑∞anxn+r=xr(a0+a1x+a2x2+⋯)=a0xr+a1xr+1+a2xr+2+⋯
まず、ベッセル方程式の形を少し変えてみよう。x(xy′)′=x2y′′+xy′であるので、ベッセル方程式は次のように表せる。
x(xy′)+(x2−ν2)y=0
ベッセル方程式に代入するため、(1)からx(xy′)′,x2yを求めると次のようになる。
y′xy′(xy′)′x(xy′)′=ra0xr−1+(r+1)a1xr+(r+2)a2xr+1+⋯=ra0xr+(r+1)a1xr+1+(r+2)a2xr+2+⋯=r2a0xr−1+(r+1)2a1xr+(r+2)2a2xr+1+⋯=r2a0xr+(r+1)2a1xr+1+(r+2)2a2xr+2+⋯=n=0∑∞an(r+n)2xn+r
これをベッセル方程式に代入すると以下のようになる。
⟹(r2a0xr+(r+1)2a1xr+1+(r+2)2a2xr+2+⋯)+(x2−ν2)(a0xr+a1xr+1+a2xr+2+⋯)(r2a0xr+(r+1)2a1xr+1+(r+2)2a2xr+2+⋯)+(a0xr+2+a1xr+3+a2xr+4+⋯)+(−ν2a0xr−ν2a1xr+1−ν2a2xr+2+⋯)
これをxの次数に合わせて整理すると
a0(r2−ν2)xr+a1((r+1)2−ν2)xr+1+(a2(r+2)2−a2ν2+a0)xr+2+⋯+(an(r+n)2−anν2+an−2)xn+r+⋯=0
任意のxに対してこの方程式が常に成立するためには、すべての係数が0でなければならない。最初の項を見てみよう。
a0(r2−ν2)=0
a0=0なので、r=±νである。次の項を見てみよう。
a1((r+1)2−ν2)=0
前にr=±νという条件を得たので、カッコの中の式は絶対に0になり得ない。したがって、a1=0である。三番目の項の係数からは、一般的に次のように表される。
an(r+n)2−anν2+an−2=0
これを整理すると
an=(r+n)2−ν2−an−2
先に得たa1=0と上記の条件を合わせると、すべての奇数であるnに対して、an=0となることが分かる。したがって、nが偶数の時のanだけを求めれば良い。
ケース1. r=ν
この場合、(2)は
an=n2+2nν−an−2=n(n+2ν)−an−2
私たちはnが偶数である場合にのみ関心があるので、nを2nと表記しよう。すると
a2n=2n(2n+2ν)−a2n−2=22n(n+ν)−a2n−2
これでa2から順に求めてみると以下のようになる。
a2a4a6⋮a2n=22⋅1(ν+1)−a0=22⋅2(ν+2)−a2=24⋅2⋅1(ν+1)(ν+2)a0=22⋅3(ν+3)−a4=26⋅3⋅2⋅1(ν+1)(ν+2)(ν+3)−a0=22nn!(ν+1)(ν+2)⋯(ν+n)(−1)na0
ここで、ガンマ関数を利用すると、さらにシンプルに表せる。ガンマ関数には次のような性質がある。
Γ(ν+1)=νΓ(ν)⟹ν1=Γ(ν+1)Γ(ν)
これを利用すると、以下を得る。
⟹⟹⟹⟹ν+11(ν+1)(ν+2)1(ν+1)(ν+2)(ν+3)1(ν+1)⋯(ν+n)1=Γ(ν+2)Γ(ν+1)=(ν+2)Γ(ν+2)Γ(ν+1)=Γ(ν+3)Γ(ν+1)=(ν+3)Γ(ν+3)Γ(ν+1)=Γ(ν+4)Γ(ν+1)⋮=Γ(ν+n+1)Γ(ν+1)
これを先に求めた係数に代入し、階乗もガンマ関数で表すと、各係数は以下のようになる。
a2a4a6⋮a2n=221!Γ(ν+2)−a0Γ(ν+1)=242!Γ(ν+3)a0Γ(ν+1)=263!Γ(ν+4)−a0Γ(ν+1)=22nΓ(n+1)Γ(ν+n+1)(−1)nΓ(ν+1)a0
これを(1)に代入すると
y=n=0∑∞a2nx2n+ν=n=0∑∞22nΓ(n+1)Γ(ν+n+1)(−1)na0Γ(ν+1)x2n+ν
形を整理して
y=n=0∑∞Γ(n+1)Γ(n+ν+1)(−1)n2νa0Γ(ν+1)(2x)2n+ν
a0=2νΓ(ν+1)1とすると
Jν(x)=n=0∑∞Γ(n+1)Γ(n+ν+1)(−1)n(2x)2n+ν
これをν次の第1種ベッセル関数と呼ぶ。
ケース2. r=−ν
この場合は単純に**ケース1.**の結果でνを−νに変えたものと同じだ。解法の過程は完全に同じなので、詳細な計算過程と説明なしに主要な結果のみ記載することにする。
an=n(n−2ν)−an−2
a2n=22n(n−ν)−a2n−2=22nn!(1−ν)(2−ν)⋯(n−ν)(1−)na0
(1−ν)(2−ν)⋯(n−ν)1=Γ(n−ν+1)Γ(1−ν)
a2n=22nΓ(n+1)Γ(n−ν+1)(−1)nΓ(1−ν)
y=n=0∑∞a2nx2n−ν=n=0∑∞22nΓ(n+1)Γ(n−ν+1)(−1)na0Γ(1−ν)x2n−ν=n=0∑∞Γ(n+1)Γ(n−ν+1)(−1)n2−νa0Γ(1−ν)(2x)2n−ν
a0=Γ(1−ν)2ν
J−ν(x)=n=0∑∞Γ(n+1)Γ(n−ν+1)(−1)n(2x)2n−ν
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