ガンマ分布と指数分布の関係
定理
$$ \Gamma \left(1, { 1 \over \lambda } \right) \iff \text{exp} (\lambda) $$
説明
指数分布の直感的な定義を考えると、あるイベントが起きるまでの時間に関心があるということだ。離散確率分布で考えるならば、幾何分布がこれに該当する。
この時、イベントの「発生回数」について一般化したものが負の二項分布だ。このセンスから、指数分布の一般化はガンマ分布と言えるだろう。この時の「発生回数」はガンマ分布の$\displaystyle \Gamma \left( k, { 1 \over \lambda } \right)$から$k$に該当するけど、ガンマ分布のパラメーター$k$は特に整数である必要はないから、完全に同等と考えるのは難しい。
ガンマ分布では、指数分布のパラメーター$\lambda$ではなく$\displaystyle { 1 \over \lambda }$を取ることにも注目しよう。難しく考える必要はない、ただこのように考えることができると知っていれば十分だ。
証明
戦略:二つの分布のモーメント生成関数が同じ形で表現できることを示す。
指数分布$\text{exp} (\lambda)$のモーメント生成関数は$\displaystyle m_{1}(t) := (1- {t \over \lambda})^{-1}$で、ガンマ分布$\Gamma (k, \theta)$のモーメント生成関数は$\displaystyle m_{2}(t) := (1-\theta t)^{-k}$だ。ガンマ分布のモーメント生成関数に$ k = 1$と$\displaystyle \theta = { 1 \over \lambda }$を代入すると $$ m_{2}(t) = (1 - \theta t)^{-k} = (1- {t \over \lambda})^{-1} =m_{1}(t) $$
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