ガウスの定理, 発散定理
📂数理物理学ガウスの定理, 発散定理
定理
3次元ベクトル関数Fについて、以下が成り立つ。
∫V∇⋅FdV=∮SF⋅dS
ここで、∇⋅Fはダイバージェンス、∫Vは体積積分、∮Sは閉曲面積分である。
説明
これをガウスの定理Gauss’s theorem、グリーンの定理Green’s theorem、または発散定理divergence theoremと呼ぶ。特に電磁気学でよく使用される。
数式的意味
数式的には、面積分を体積積分に、体積積分を面積分に変換できるという意味である。つまり、三重積分と二重積分を互いに変換できるということである。
物理的意味
物理的には、各点(小さい体積)で入ってくる量と出て行く量の総和((1)の左辺は、全体の体積の表面で入ってくる量と出て行く量の総和((1)の右辺と同じという意味である。
簡単な例として、ある部屋に人々がいると考えてみよう。人々はドアを通して部屋に入ったり、部屋を出たりする。部屋の中とドアを見ている2名の観察者がいるとする。合計で2名が部屋に入り、3名が部屋から出たとしよう。この場合、**部屋の中の観察者が見た人の変化は∣2−3∣=1**であり、**ドア番が見た人の変化は∣3−2∣=1**である。(1名がドアを開けて出た時、+1と数えるとする)この2つは常に同じである。
証明
それぞれの面の体積積分を全て足した時に、発散の体積積分と同じになるか確認しよう。まずは、下の図のように各点の座標と各面の名前を設定しよう。


全ての面について面積分を足すと、以下のようになる。
∫S1F⋅dS1+∫S2F⋅dS2+∫S3F⋅dS+∫S4F⋅dS4+∫S5F⋅dS5+∫S6F⋅dS6
まず、x軸に垂直なS1とS2の面について計算してみよう。F=Fxx^+Fyy^+Fzz^であり、各面の方向は外向きである。Fの方向がS1の方向と同じだとしよう。すると、二つの面積分は以下のようになる。
∫S1F⋅dS1+∫S2F⋅dS2=∫S1FxdS1−∫S2FxdS2=∫zz+Δz∫yy+ΔyFx(x+Δx,y,z)dydz−∫zz+Δz∫yy+ΔyFx(x,y,z)dydz=∫zz+Δz∫yy+Δy[Fx(x+Δx,y,z)−Fx(x,y,z)]dydz
この時点で、微積分学の基本定理によれば∫abdxdF(x)dx=F(b)−F(a)であるので、以下のようにまとめることができる。
===∫zz+Δz∫yy+Δy[Fx(x+Δx,y,z)−Fx(x,y,z)]dydz ∫zz+Δz∫yy+Δy[∫xx+Δx∂x∂Fx(x,y,z)dx]dydz ∫zz+Δz∫yy+Δy∫xx+Δx∂x∂Fx(x,y,z)dxdydz ∭∂x∂FxdV
よって、以下の結果を得る。
∫S1F⋅dS1+∫S2F⋅dS2=∭∂x∂FxdV
同様に、S3とS4に対する面積分と、S5とS6に対する面積分を計算すると、以下のようになる。
∫S3F⋅dS1+∫S4F⋅dS2=∭∂y∂FydV
∫S5F⋅dS5+∫S6F⋅dS2=∭∂z∂FzdV
最後に、6面すべてに対する面積分を全部足すと、以下のようになる。
∮SF⋅dS=∭∂x∂FxdV+∭∂y∂FydV+∭∂z∂FzdV=∭[∂x∂Fx+∂y∂Fy+∂z∂Fz]dV=∭∇⋅FdV=∫V∇⋅FdV
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