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位相数学における固定点性質とは? 📂位相幾何学

位相数学における固定点性質とは?

定義

関数 $f : X \to X$において$f(x_{0}) = x_{0}$を満たす$x_{0}$を$f$の固定点fixed pointと言う。全ての連続関数$f$が固定点を持つ場合、$X$は固定点性質fixed Point Propertyを持つと言う。

説明

主に完備空間と関係が深い。

少なくとも$\mathbb{R}$では、中間値の定理を利用すれば、$f : [a,b] \to [a,b]$に対して$f(c) = c$を満たす$c$が必ず存在することを示すことができる。

定理

固定点性質は位相的性質である。

証明

位相同型写像$ h : X \to Y$が存在し$X$が固定点性質を持つとする。$Y$が固定点性質を持つことを示せば、証明は終わる。

$f : Y \to Y$を連続関数として、$g : X \to X$を$g(x) = (h^{-1} \circ f \circ h) (x)$として定義すると、$g$も連続関数である。$X$は固定点性質を持つので、$g$の固定点$x_{0}$が存在するはずで、それを$h(x_{0}) = y_{0} \in Y$とする。すると $$ \begin{align*} f (y_{0}) =& f( ( h (x_{0} ) ) \\ =& h \circ h^{-1} \circ f \circ h (x_{0}) \\ =& h(g(x_{0})) \\ =& h (x_{0}) \\ =& y_{0} \end{align*} $$、 であり、$Y$は固定点性質を持つ。