複素解析における零点
📂複素解析複素解析における零点
定義
α∈Cが関数f:C→Cの**n次のゼロ**zero of Order nであることは、z→αlimg(z)=0のある関数gに対して、fが次のように表されることと同等である。
f(z)=(z−α)ng(z)
定理
ゼロは孤立している:
- ゼロの周りに他のゼロが存在しないような半径を取ることができる。
- fのゼロαには、z∈N(α)∖{α}からf(z)=0の間の近傍N(α)が存在する。
証明
一般性を失わずに、gがfのn次のゼロαで解析的であると仮定してg(α)=2β=0とする。
gがαで連続であるため、全てのβに対して次を満たすδ>0が存在しなければならない。
∣z−α∣<δ⟹∣g(z)−g(α)∣<∣β∣
先にg(α)=2βとしたので、三角不等式によって
∣z−α∣<δ⟹∣g(z)∣≥∣∣g(α)∣−∣g(z)−g(α)∣∣>∣β∣
∣z−α∣<δから∣g(z)∣>∣β∣となるので、αはgのゼロになることはできない。f(z)=(z−α)ng(z)としたので、具体的にこのオープンボールB(α,δ)内では、αだけがfのゼロになる。
f(z){=0=0,if z=α,if z∈B(α,δ)∖{α}
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参考文献