距離空間における連続関数の合成は連続性を保持する
定理
三つの距離空間 $(X,d_{X})$, $(Y,d_{Y})$, $(Z,d_{Z})$があるとしよう。$E\subset X$であり、二つの関数$f:E\to Y$、$g:f(E) \to Z$が与えられているとする。そして、$E$で定義される$h : E \to Z$が下記のようであるとしよう。
$$ h(x) = g(f(x))\quad \forall x \in E $$
この時、$f$が$p\in E$で連続であり、$g$が$f(p)\in f(E)$で連続であるならば、$h$も$p$で連続である。ここで、$h$を$f$と$g$の合成と呼び、$h=g\circ f$のように表される。
証明
任意の正数$\varepsilon>0$が与えられたとする。$g$が$f(p)$で連続だと仮定すると、$\varepsilon$に対して
$$ y\in f(E) \quad \text{and} \quad d_{Y}(y,f(p)) < \delta \implies d_{Z}(g(y),g(f(p))) <\varepsilon $$
となる正数$\delta >0$が存在する。それから、$f$が$p$で連続だと仮定すると、このような$\delta$に対して
$$ x \in E \quad \text{and} \quad d_{X}(x,p) <\eta \implies d_{Y}(f(x),f(p))<\delta $$
となる正数$\eta>0$が存在する。よって、任意の正数$\varepsilon$に対して
$$ x\in E \quad \text{and} \quad d_{X}(x,p) <\eta \implies d_{z}(h(x),h(p))=d_{z}(g(f(x)),g(f(p)))< \varepsilon $$
となる$\eta>0$が存在するので、連続の定義により、$h$は$p$で連続である。
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