[2] 空集合公理:
∃X∀x(¬(x∈X))
どの要素も持たない集合 X が存在し、この集合 X を空集合と定義する。
[3] 対公理:
∀A∀B∃U(a∈A∧b∈B)
任意の二つの集合A、Bに対し、A と B を要素として持つ集合 U が存在する。
[4] 分類公理形:
∀X∃A∀a(a∈A⟺(a∈X∧p(a)))
任意の集合 X に対し、性質 p を持つ要素だけで構成される部分集合 A が存在する。
[5] 合併公理:
∀X(∃U(∀a(a∈x∧x∈X⟹a∈U)))
任意の集合 X に対し、X の全ての要素の要素を含む集合 U が存在する。
[6] 冪集合公理:
∀X∃P∀A(A⊂X⟹A∈P)
任意の集合 X に対し、X の全ての部分集合を要素として持つ集合 P が存在する。
[7] 無限公理:
∃U(∅∈U∧∀X(X∈U⟹S(X)∈U))
空集合 X と、S(X) を要素として持ち、さらにそれが S(X) も要素として持つ集合 U が存在する。
ツェルメロの公理系は、ラッセルのパラドックスによって明らかになった集合論の問題を補うために導入された公理系で、上記の7つの公理を含む。これに対し、カントールが提唱した集合論は 単純な集合論naive Set theoryとも呼ばれる。ツェルメロの公理系は、カントールの集合論とは異なり、自然言語で定義された多くの概念を数理論理で明確に定義し、その存在を固める公理を含んでいる。空集合、合併、交差、冪集合などは既に十分自然な概念として扱われていたが、実際にはそれだけでは不十分であった。