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ストーン-ワイエルシュトラスの定理の証明 📂解析学

ストーン-ワイエルシュトラスの定理の証明

整理[^1]

補助定義

$X$に対して、$A \subset C(X)$としよう。

  1. 異なる$x_{1}, x_{2} \in X$について、常に$f \in A$が存在して$f(x_{1}) \ne f(x_{2})$を満たすなら、$A$が$X$の点を分けるseparateと言う。
  2. $X$がメトリック空間で、全ての$\varepsilon > 0$と$f \in C(X)$に対して$| g - f | < \varepsilon$を満たす$g \in A$が存在するなら、$A$は$C(X)$で一様に密uniformly denseであると言う。

ストーン-ワイエルシュトラスの定理

$X$がコンパクトメトリック空間だとしよう。$A$が、定数関数を含む$C(X)$の代数で、$X$の点を分けるなら、$A$は$C(X)$で一様に密である。

説明

ストーン-ワイエルシュトラスの定理は、他の関数で連続関数を近似できることを保証する。しかし、この表現は少し抽象的すぎる感じが否めない。よく知られている$1$次元の多項式に関するストーン-ワイエルシュトラスの定理は、次のステートメントとして書かれる。

ワイエルシュトラス近似定理:$f$が$[a,b]$上で連続なら、与えられた$\epsilon > 0$に対して、$\displaystyle \max_{x \in [a,b]} | f(x) - p (x) | < \epsilon$を満たす多項式$p(x)$が存在する。

$p(x)$が存在するという質素な表現も良いが、いま改めてその重要性を考えると、過度に控えめな感じもする。イプシロン$\epsilon$は一種の許容誤差であるが、厳密に$\epsilon$の数学的誇張をするならば、「どんな連続関数でも、多項式で表すことができる」と言っても良い。

証明

戦略:決して簡単ではない。$F \in C(X)$に対して、$A$ではなく、そのクロージャ$\overline{A}$で具体的に$| F - G | < \varepsilon$となるような$G$を見つけ出す。$G$を作るには、$\overline{A}$は閉代数だから、良い性質を使用しなければならないし、具体的にそのような$G$を見つけた後には、$A$のシークエンスを一つだけ提示すれば終わりである。


  • 部分 1. $a, b \in \mathbb{R} , x_{1} \ne x_{2} \implies \exists f \in A : \begin{cases} f(x_{1}) = a \\ f(x_{2}) = b \end{cases}$

    $A$は$X$の点を分けるから、異なる$x_{1} , x_{2}$に対して、$g(x_{1} ) \ne g (x_{2} )$を満たす$g \in A$が存在する。

    代数:次の三つの条件を満たす集合$A$を$C(X)$の代数という:

    • (i): $\emptyset \ne A \subset C(X)$
    • (ii): $f,g \in A \implies (f+g) , fg \in A$
    • (iii): $f \in A , c \in \mathbb{R} \implies cf \in A$

    $$ f(t) := a {{ g(t) - g(x_{2} ) } \over { g(x_{1} ) - g( x_{2} ) }} + b {{ g(t) - g(x_{1} ) } \over { g(x_{2} ) - g( x_{1} ) }} $$

    $A$は定数関数を含む代数なので、値がそれぞれ$g(x_{1}) , g(x_{2})$の定数関数も含んでおり、$a, b \in \mathbb{R}$に対して$f$を上述のように定義すると$f \in A$であり、$t=x_{1} , x_{2}$を代入してみると$f(x_{1}) = a$であり$f(x_{2} ) = b$である。

  • 部分 2. $f_{1} ,f_{2} \in \overline{A} \implies ( f_{1} \land f_{2} ), ( f_{1} \lor g_{2} ) \in \overline{A}$

    $\land$と$\lor$は、$f,g \in C(X)$と$x \in X$に対して次のことを意味する: $$ \begin{align*} (f \land g) (x) :=& \min \left\{ f(x) , g(x) \right\} \\ (f \lor g) (x) :=& \max \left\{ f(x) , g(x) \right\} \end{align*} $$

    一様閉包の性質メトリック空間 $X$に対して、$A \subset C(X)$としよう。$A$の全てのシーケンス$\left\{ f_{n} \in A : n \in \mathbb{N} \right\}$がある$f \in A$に対して$n \to \infty$のとき、$\displaystyle | f - f_{n} | \to 0$ならば、$A$が一様にクローズドであるとする。もし$X$がコンパクトメトリック空間で、$A$が定数関数を含みつつ、$C(X)$の一様にクローズドな代数であれば、次が成立する: $$ f,g \in A \implies (f \land g), ( f \lor g ) \in A $$

    $A$の一様閉包$\displaystyle \overline{A} := \left\{ f \in C(X) : \lim_{n \to \infty} | f_{n} - f | = 0, f_{n} \in A \right\}$を考えると、$A$が代数なので、$\overline{A}$も代数であり、一様閉包の性質によって

    $$ f_{1} ,f_{2} \in \overline{A} \implies (f_{1} \land f_{2}), ( f_{1} \lor f_{2} ) \in \overline{A} $$

  • 部分 3. $\displaystyle | F - G | < {{\varepsilon} \over {2}}$

    $F \in C(X)$と$\displaystyle {{\varepsilon} \over {2}} > 0$が与えられたとき、$\displaystyle | F - G | < {{\varepsilon} \over {2}}$を満たす$G \in \overline{A}$の存在を証明しようとする。

    • 部分 3-1. $\displaystyle g_{x_{0}} ( x ) < F(x) + {{\varepsilon} \over {2}}$

      $x_{0} \in X$を固定して、$y \ne x_{0}$とすると、部分1によって

      $$ \begin{align*} f_{y} (x_{0}) =& F ( x_{0} ) \\ f_{y} ( y ) =& F ( y ) \end{align*} $$ 連続関数$f_{y} \in A \subset \overline{A} \subset C(X)$が存在する。$f_{y}$と$F$が連続関数であるため、 $$ V_{y} := \left\{ x \in X : f_{y} (x) < F(x) + {{ \varepsilon } \over { 2 }} \right\} $$ はオープンセットであり、 $$ X = \bigcup_{y \ne x_{0}} V_{y} $$ そして、$X$がコンパクトセットであるので、 $$ X = \bigcup_{i=1}^{N_{1}} V_{i} $$ を満たす有限の要素$y_{1} , \cdots , y_{N_{1}} \in X$が存在する。今、$i = 1 , \cdots , N_{1}$について $$ \begin{align*} f_{i} :=& f_{y_{i}} \\ g_{y_{0}} :=& f_{1} \land \cdots \land f_{N_{1}} \end{align*} $$ とすると、部分2により、$g_{x_{0}} \in \overline{A}$である。ここに$x = x_{0}$を代入してみると、 $$ \begin{align*} g_{x_{0}} ( x_{0} ) =& f_{1} ( x_{0} ) \land \cdots \land f_{N_{1}} ( x_{0} ) \\ =& F ( x_{0} ) \land \cdots \land F ( x_{0} ) \\ =& F ( x_{0} ) \end{align*} $$ $x \in X$なら、$x$が$V_{y_{1}} , \cdots , V_{y_{N_{1}}}$のいずれかに属するという意味であり、少なくとも一つの$1 \le k \le N_{1}$に対して $$ f_{k} (x) < F(x) + {{\varepsilon} \over {2}} $$ が成立し、$g_{x_{0}}$の定義により、全ての$i = 1, \cdots , N_{1}$に対して$g_{x_{0}} ( x ) \le f_{i} (x)$であるので、次を得る。 $$ g_{x_{0}} ( x ) < F(x) + {{\varepsilon} \over {2}} $$

    • 部分 3-2. $\displaystyle F(x) - {{\varepsilon} \over {2}} < G(x) < F(x) + {{\varepsilon} \over {2}}$

      $\left\{ V_{y_{i}} \right\}_{i=1}^{N_{1}}$と同様に、$X$をカバーするオープンセットの有限コレクション$\left\{ W_{x_{i}} \right\}_{i=1}^{N_{2}}$を次のように定義しよう。 $$ W_{x_{i}} := \left\{ x \in X : g_{x_{i}} (x) > F(x) - {{ \varepsilon } \over { 2 }} \right\} $$ 部分3-1と同様に、このとき