ラプラス変換を用いた2次線形非同次微分方程式の解法
📂微分方程式ラプラス変換を用いた2次線形非同次微分方程式の解法
定理
ay′′+by′+cy=g(t)
このような二次線形非同次微分方程式が与えられたとする。そして、L{y}=Y(s)、L{g(t)}=G(s)だという。そうすると、
Y(s)=as2+bs+c(as+b)y(0)+ay′(0)+as2+bs+cG(s)
説明
上記の公式は、規則をよく覚えておけば、覚えやすい。規則に従って覚えれば、3次、4次の場合を含む一般的な公式も簡単に覚えられる。上記の結果は、n次導関数のラプラス変換の結果を知っていれば、簡単に導き出せる。初期条件y(0)とy′(0)を知っていれば、正確な解を求めることができる。また、n次導関数のラプラス変換を利用すれば、3次、4次微分方程式の解法も可能である。
証明
与えられた微分方程式ay′′+by′+cy=g(t)の両辺にラプラス変換を行い、Y(s)について整理するだけである。
導関数のラプラス変換
L{f′(t)}L{f′′(t)}=sL{f(t)}−f′(0)=s2L{f(t)}−sf(0)−f′(0)
⟹⟹⟹a[s2Y(s)−sy(0)−y′(0)]+b[sY(s)−y(0)]+cY(s)=G(s)(as2+bs+c)Y(s)−(as+b)y(0)−ay′(0)=G(s)(as2+bs+c)Y(s)=(as+b)y(0)+ay′(0)+G(s)Y(s)=as2+bs+c(as+b)y(0)+ay′(0)+as2+bs+cG(s)
■
例
1
以下のように与えられた初期値問題を解く。
y′′−y′−2y=0,y(0)=1,y′(0)=0
各定数および初期条件を公式に代入すると、
Y(s)=s2−s−2s−1=(s−2)(s+1)s−1=31s−21+32s+11
L−1{s−a1}=eatであるため、
y(t)=31e2t+32e−t
■
2
以下のような初期値問題を解け。
y′′+y=sin(2t),y(0)=2,y′(0)=1
各定数および初期条件を公式に代入すると、
Y(s)=s2+12s+1+s2+11s2+222=2s2+1s+s2+11+32s2+11−31s2+222=2s2+1s+35s2+11−31s2+222
L−1{s2+a2s}=cos(at)、L−1{s2+a2a}=sin(at)であるため、
y(t)=2cost+35sint−31sin(2t)
■