微分可能多様体上のベクトル場
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ベクトル場の簡単な定義を考えてみよう。3次元空間でのベクトル場ベクトル関数、ベクトル場とは、3次元ベクトルを3次元ベクトルにマッピングする関数 X:R3→R3である。これを多様体と考えると、Xは微分多様体 R3の点 pをR3のベクトル vにマッピングするが、このベクトル vをオペレーターとして扱い、方向微分(=接ベクトル)と考えることができる。したがって、ベクトル場とは、多様体 R3の点 pをpの接ベクトル vp∈TpR3にマッピングする関数である。
すると、ベクトル場の値域は全ての点の接ベクトルの集合である。したがって、ベクトル場 Xは以下のように定義される関数である。
X:R3→p∈R3⋃TpR3
この概念を多様体に一般化するために、微分多様体 Mの接束tangent bundle TMを次のように定義しよう。
TM:=p∈M⨆TpM
このとき ⨆は直和である。
定義
微分多様体 M上のベクトル場vector field Xとは、各点 p∈Mをpの接ベクトル Xp∈TpMにマッピングする関数である。
X:Mp→TM↦Xp
説明
ベクトル場の関数値
接束の定義を考えると、TMの要素は(p,Xp)であるが、定義でXpをマッピングすると書かれているので、疑問に思うことがあるかもしれない。
TM:=p∈M⨆TpM=p∈M⋃{p}×TpM={(p,Xp):p∈M,Xp∈TpM}
つまり、正確に言うと、直和の定義によるとTMの要素は順序対 (p,Xp)が正しいが、実際にはXpと同じものとして扱われる。
接束の定義を再考する。接束の定義で本当にしたいのは、順序対 (p,Xp)を集めることではない。各点 p上の接ベクトルをすべて集めたいのである。しかし、各TpMはRnと同型であるため、和集合をとるときに曖昧さが生じる可能性がある。
TpM≊Rn≊TqM
例えば、Mが3次元多様体であるとすると、TpM≊R3で表されるベクトル XpとTqM≊R3で表されるベクトル Xqを同じものとして扱う曖昧さがある。したがって、TMを順序対の集合として定義する理由は、XpとXqが同じ対象ではなく、明確に異なるものとして区別するためである。ここで自然にιp:(p,Xp)↦Xpのような全単射関数を考え、(p,Xp)≈Xpとして扱うことができる。
ある教科書では、このような説明を特にしたくない場合や、読者が十分に理解していると仮定する場合に、接束 TMを次のように定義することもある。
TM:=p∈M⋃TpM={Xp∈TpM:∀p∈M}
もちろん、再度言うが、上の定義も(1)も本質的には同じである。また、上の定義によるとXの関数値は関数 Xpであることに注意しよう。
Xp:D→R
オペレーターとしてのベクトル場
Mをn次元微分多様体としよう。Mの微分可能な関数の集合をD=D(M)としよう。
D=D(M):={all real-valued functions of class C∞ defined on M}
参照