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メタ個体群モデル 📂動力学

メタ個体群モデル

用語 1

  1. 空間的に分離された複数の個体群に関するモデルを メタ個体群モデルmetapopulation modelという。
  2. この文脈では、その分離された空間を パッチpatchとも呼ぶ。

説明

メタ?

一般に、科学界ではメタは「それ自体について」という程度の意味で受け取られる。たとえば、ある対象を理解する能力を認知能力と呼ぶならば、その認知能力について理解することをメタ認知能力と呼ぶことができる。もっと具体的な例として、「私が専攻の数学の勉強を上手くできるかどうか」は認知能力にかかっているが、「どの科目を特に好きで、何を難しく感じるか知っていること」がメタ認知能力だ。

最近のEスポーツで使われる「メタ(流行ってる戦略)」も、具体的なゲーム一、二パンではなく、その競技自体のマクロな流れや戦略についての分析である「メタゲーム分析」から由来した言葉だ。

個体群の個体群

元の話題に戻って、メタ個体群個体群個体群を扱うことだ。例えば、韓国、中国、日本の人口数を説明するモデルがあるとすると、これらの国々の間の往来、移民などを考慮する東アジア人口数モデルはメタ個体群モデルになる。この時、モデルは$3$のパッチを持つと言える。

カップルドダイナミックシステム

メタ個体群モデル常微分方程式の形は、カップルドダイナミックシステムとして説明される。

関連項目 2

オイラー移動モデル

オイラー移動モデルは、中長期的な個体群間の移住migrationに関心を持つ。たとえば、ある国の地域別人口数を単純に都市urbalと田舎ruralの移動という観点から見れば、非常に小さな都市からはもう少し大きな都市へ、そしてそれらの都市から首都へ人口が集中する現象を描写できる。

ラグランジュ移動モデル

ラグランジュ移動モデルは、短期的な個体群間の相互作用に関心を持っている。たとえば疾病拡散モデルで、通勤者が繁華街の疾病を居住地に持ち帰ったり、主に海辺にある熱帯病tropical Diseaseが休暇シーズンに都市部で広がる現象などを説明するのに適している。


  1. Allen. (2006). An Introduction to Mathematical Biology: p260. ↩︎

  2. Citron. (2021). Comparing metapopulation dynamics of infectious diseases under different models of human movement. https://doi.org/10.1073/pnas.2007488118 ↩︎