すべてのk-cellはコンパクトである:ユークリッド空間でコンパクトである同値条件。
📂距離空間すべてのk-cellはコンパクトである:ユークリッド空間でコンパクトである同値条件。
定義
ai,bi∈R(1≤i≤k)に対して、集合I=[a1,b1]×[a2,b2]×⋯×[ak,bk]を**k-セル**と言う。ここで×は集合のデカルト積である。
定理1
R上の閉区間の数列{In}がIn⊃In+1 (n=1,2,⋯)を満たすとする。すると以下が成立する。
i=1⋂∞In=∅
証明
In=[an,bn]とする。そしてE={an:n=1,2,⋯}とする。するとE=∅であり、b1によって上限がある。今x=supEとする。そして任意の二つの正数m、nに対して
an≤am+n≤bm+n≤bm
が成立するので、すべてのnに対してx≤bnである。またxがEの上限であるため、すべてのnに対してan≤xであることは明らかである。したがって、すべてのnに対してan≤x≤bnなので、x∈In ∀nである。したがって
x∈i=1⋂nIn
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定理2
{In}がIn⊃In+1(n=1,2,⋯)を満たすk−セルの数列であるとする。すると⋂i=1nIn=∅である。
定理2は定理1をRkに拡張したものである。
証明
Inを以下のようにする。
In={x=(x1,⋯,xk):an,j≤xj≤bnj,(1≤j≤k; n=1,2,⋯)}
すなわちIn=In,1×⋯×In,k (In,j=[an,j,bn,j])である。すると定理1によって、それぞれのIn,jに対してxj∗∈In,j (an,j≤xj∗≤bn,j)が存在する。したがって
x∗=(x1∗,⋯,xk∗)∈In,(n=1,2,⋯)
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定理3
すべてのk−セルはコンパクトである。
証明
Iを以下のような任意のk-セルとする。
I=I1×⋯×Ik=[a1,b1]×⋯×[ak,bk]
そして以下のようにする。
x=(x1,⋯,xk)andaj≤xj≤bj(1≤j≤k)
今δを以下のようにする。
δ=(j=1∑k(bj)−aj)2)21=∣b−a∣
このときa=(a1,⋯,an)、b=(b1,⋯,bn)である。するとδはbとaの間の距離と同じである。したがって
∣x−y∣≤δ∀x,y∈I
が成立する。今から証明が本格的に始まるが、背理法を使用する。つまりk−セルがコンパクトでないと仮定する。するとコンパクトの定義によって、Iのいくつかのオープンカバー{Oα}が有限部分カバーを持たないと仮定することと同じである。cj=(aj+bj)/2とする。するとcjを使って各Ijを[aj,cj]、[cj,bj]に分けて2k個の1−セルを作ることができる。これらの和集合は当然Iになり、仮定によりこれらの中で少なくとも一つは{Oα}のいくつかの有限部分カバーでカバーされなければならない。そのセルをI1とする。するとIからI1を選んだのと同じ方法で続けて区間を選ぶと、以下の三つの規則を満たす数列{In}を得ることができる。
(i) I⊃I1⊃I2⊃⋯
(ii) それぞれのInは{Oα}のいくつかの有限部分カバーでもカバーされない。
(iii) ∣x−y∣≤2−nδ,∀x,y∈In
すると(i)と定理2によって、すべてのnに対してx∗∈Inであるx∗が存在する。すると{Oα}がIのオープンカバーであるため、いくつかのαに対して$\mathbf{x}^{\ast
}\in O_{\alpha}が成立する。O_{\alpha}が開集合であるため、|\mathbf{x}^{\ast}-\mathbf{y}|<r \implies \mathbf{y}\in O_{\alpha}を満たすr>0が存在する。一方で、nを十分大きくして2^{-n}\delta<rを満たすようにすることができる。すると(\mathrm{iii})によってI_{n}\subset O_{\alpha}である。しかし、これは(\mathrm{ii})と矛盾するので、仮定が間違っていることがわかる。したがって、すべてのk-$セルはコンパクトである。
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上記の事実から以下の有用な定理を証明することができる。
ユークリッド空間でコンパクトである同値条件
実数(または複素数)空間の部分集合E⊂Rk(or Ck)に対して、以下の三つの命題は同値である。
(a) Eは閉じており有界である。
(b) Eはコンパクトである。
(c) Eのすべての無限部分集合は集積点 p∈Eを持つ。
ここで**(a)、(b)が同値であることはハイネ・ボレルの定理と呼ばれる。(c)を満たすEに対して’Eは’集積点コンパクトである’または’Eは’ボルツァーノ-ワイエルシュトラスの性質を持つ’と言う。(b)と(c)**が同値であることは距離空間では成立するが、位相空間では一般的には成立しない。
証明
(a) ⟹ (b)
**(a)**を仮定すると、E⊂Iを満たすk−セルIが存在する。するとIがコンパクトであり、コンパクト集合の閉じた部分集合はコンパクトであるため、Eはコンパクトである。
(b) ⟹ (c)
背理法で証明する。
Sがコンパクト集合Eの無限部分集合であるとする。そしてSの集積点が存在しないと仮定する。するとすべてのp∈Eは、せいぜいSの点をただ一つだけ含むpの近傍Npを持つ。p∈Sの場合、そのただ一つの点はpである。そしてこれは、オープンカバー{Np}がSをカバーする有限部分カバーを持たないことを意味する。S⊂Eなので、同様にEをカバーする有限部分カバーも存在しない。これはEがコンパクトであるという仮定に矛盾するので、Sは集積点p∈Eを持つ。
(c) ⟹ (a)
背理法で証明する。
part 1. Eは有界である
Eは有界ではないと仮定してみる。するとEは以下の不等式を満たす点xnを含む。
∣xn∣>n(n=1,2,⋯)
今S={xn:n=1,2,⋯}とする。するとSは無限集合であり、Rkで集積点を持たないことは明らかである。これは(c)に対する矛盾である。したがってEは有界である。
part 2. Eは閉じている。
Eは閉じていないと仮定してみる。すると定義によりEに含まれないEの集積点x0が存在する。今n=1,2,⋯に対してxn∈Eを以下の条件を満たす点とする。
∣xn−x0∣<n1
そしてこのようなxnの集合をSとする。するとSは無限集合であり、x0を集積点として持つ。今x0がSの唯一の集積点であれば、x0∈/Eであるため(c)に矛盾し、Eは閉じていることがわかる。それではy=x0であるy∈Rkを考える。すると
∣xn−y∣≥∣x0−y∣−∣xn−x0∣≥∣x0−y∣−n1
このとき十分に大きなnに対して以下の式が成立する。
∣xn−y∣≥∣x0−y∣−n1≥21∣x0−y∣
また$\mathbf{x}_{n
}の条件により、nが大きくなるにつれて\mathbf{x}_{n}は\mathbf{x}_{0}に近づく。この事実と\eqref{eq1}により、nを続けて大きくすると\mathbf{y}を含まない\mathbf{y}の近傍を見つけることができる。したがって\mathbf{y}はSの集積点ではなく、\mathbf{x}_{0}がSの唯一の集積点であることから(c)に矛盾し、E$は閉じている。
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Rkのすべての有界な無限部分集合は集積点p∈Rkを持つ。
証明
EをRkの有界な無限部分集合とする。するとEが有界であるため、E⊂Iを満たすk−セルIが存在する。k−セルはコンパクトであるため、Iはコンパクトである。するとIがコンパクトである同値条件(b)⟹(c)によって、Eは集積点p∈I⊂Rkを持つ。
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