完備距離空間の性質들
📂距離空間完備距離空間の性質들
特性
(X,d)が距離空間で、K⊂Xとする。
- [1]: Kは完備部分空間だ。⟺ Xにより、Kは閉集合です。
- [2]: Kは、完全有界空間⟺ Xの閉集合で、Kはコンパクトだ。
説明
完備距離空間は完備性を持つ距離空間として、普通に想定される特性を全て備えていると言える。ノルムベクトル空間になればバナッハ空間、さらに内積が定義されればヒルベルト空間になる。ノルムベクトル空間であるかどうかにかかわらず、セパラブルであればポーランド空間とも呼ばれる。
証明
[1]
(⟹)
距離空間での集積点の特性
x∈XはKの集積点だ。⟺ xで収束するKの異なる点の数列が存在します。
x∈XがKの集積点とすると、xに収束するKの異なる点の数列{xn}n∈Nが存在します。{xn}n∈Nは異なる点で構成されているので、コーシー数列で、Kは完備空間なので、x∈Kでなければなりません。したがって、Kは閉集合になります。
(⟸)
{xn}n∈NがKの点のコーシー数列だとする。Xは完備空間なので、{xn}n∈Nはあるx∈Xに収束します。しかし、Kは閉集合なので、x∈Kに収束し、これはすべてのコーシー数列についても同様なので、KはXの完備部分空間でなければなりません。
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戦略(b): (⟸)の証明は自明だ。(⟹)でKが点列コンパクト空間であることを示した後、ボレル・ルベーグの定理を使う。距離空間Kが点列コンパクトであるとは、Kのすべての数列がKのある点に収束する部分数列を持つ空間のことだ。
[2]
(⟹)
{xn}n∈Nを閉集合Kの点の数列とする。すべてのm∈Nに対して、Kに対する1/mボールAεが存在するので、無限に多くのn∈Nについてxnを含むある開球Bm:=Bd(x,1/m)が常に存在します。m=1に対して、N1⊂NをN1:={n:xn∈B1}のように定義します。ここでn1∈N1を選びます。m=2に対して、N2⊂NをN2:={n:xn∈B1∩B2}のように定義します。ここでn2∈N2を選びます。この方法で、すべてのm=k∈Nに対して、Nk⊂NをNk:={n:xn∈⋂i=1kBk}のように定義しましょう。ここでnk∈Nkを選びます。すると、{xnk}k∈Nは{xn}n∈Nの部分数列であり、すべてのl≥kについてxl∈Bkであるため、コーシー数列です。Xは完備空間なので、{xnk}k∈NはXのある点に収束するが、特にKが閉集合なので、Kのある点に収束します。
ボレル-ルベーグの定理
距離空間(X,ρ)に対して、以下はすべて同等です。
Kのすべての数列がKのある点に収束する部分数列を持つことを示したので、Kは点列収束し、ボレル-ルベーグの定理により、閉集合Kはコンパクトです。
(⟸)
閉集合Kがコンパクトなので、すべてのε>0に対して、Kに対するεネットが存在します。したがって、Kは完全有界です。
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