πシステムとλシステム
定義
- $\mathcal{P}$を満たすものを**$\pi$-システム**って言うんだ。 $$ A, B \in \mathcal{P} \implies A \cap B \in \mathcal{P} $$
- 下記の条件を満たす$\mathcal{L}$を**$\lambda$-システム**って言うんだ。
- (i): $\emptyset \in \mathcal{L}$
- (ii): $A \in \mathcal{L} \implies A^{c} \in \mathcal{L}$
- (iii): 全ての$i \ne j$に対して、$\displaystyle A_{i} \cap A_{j} = \emptyset$の時、$\displaystyle \left\{ A_{n} \right\}_{n \in \mathbb{N}} \subset \mathcal{L} \implies \bigcup_{n \in \mathbb{N}} A_{n} \in \mathcal{L}$
説明
測度論において、システムsystemはコレクション上に定義された一種の代数構造と見なせるんだ。抽象代数だけでは全てを包括できなかったから、グループだとかリングだなんて言わずに、別途でこのような言葉を作って使うことにしたんだよ。
- パイシステムは、システムの名前がついているほど良い条件ではないように見えるかもしれないけど、共通部分に対して閉じていることが、思ったよりも強力だ。これだけで必ず空集合を持つことになる。数学的な議論で最初の条件として空集合がよく言及されることを考えると、実はもう二つの性質を持っているとも見なせるんだ。
- ラムダシステムはシグマ代数と非常に似ていて、違いは集合のシーケンスがディスジョイント($i \ne j \implies \displaystyle A_{i} \cap A_{j} = \emptyset$)でなければならないという条件があることだ。この条件があることで、$\mathcal{L}$を想像することがずっと簡単になるんだ。