ステップ関数とパルス関数
📂統計的分析ステップ関数とパルス関数
定義
- 以下のように定義されたSt(T)をステップ関数という。
St(T):={10,t≤T,otherwise

- 以下のように定義されたPt(T)をパルス関数という。
Pt(T):==∇St(T)St(T)−St−1(T)

説明
ステップ関数とパルス関数は、介入分析で使われる数式を表すのに役立つ関数で、それ自体の性質は特に意味がない。ステップ関数は、グラフの形が階段のように見えることから付けられた名前であり、パルス関数は、グラフで短い瞬間の衝撃を表す。[ 注: このような形と概念が数理物理学でも現れる点が面白い。]
介入分析のフォームYt=mt+Ntで介入する項mtは、これらの関数で表現できる。ある時点Tを基準に分析が大きく変わる場合、ステップ関数を使ったり、一つの例外だけを処理するためにパルス関数を使うことができる。例えば、以下のようになる。
mt=ωSt(T)
mt=ωPt(T)
ここで、ωは係数だ。ステップ関数とパルス関数は関数値が0か1なので、このような修正が必要だ。mtは思ったより自由に使える。例えば、mt自体が何らかのARIMAモデルに従っていると仮定できる。次は、ARMA(1,1)を連想させる形をしている。
mt=δmt−1+ωPt−1(T)
同様に、δは係数だ。この表現が面白いのは、バックシフトBを使うことで、次のような数式操作ができるからだ。
mt==δmt−1+ωPt−1(T)δBmt+ωBPt(T)
δBmtを左辺に移すと、
mt−δBmt=ωBPt(T)
両辺を(1−δB)で割ると、
mt=1−δBωBPt(T)
つまり、mtが非常に複雑ではないならば、mt=δ(B)ω(B)Pt(T)のようなきれいな形で表現できるということだ。この方法で、次のような便利な関係式
St(T)=1−B1Pt(T)
も得ることができ、もっと自由に数式を展開できる。実際の分析で本当に使うことはあまりないが、少なくとも介入分析でのmtが、このような方式と形で求められることを理解しておく必要がある。