大学数学で新しく定義される連続関数
定義
空集合じゃない$E \subset \mathbb{R}$に対して$f : E \to \mathbb{R}$としよう。全ての$\varepsilon > 0$に対して
$$ | x - a | < \delta \implies | f(x) - f(a) | < \varepsilon $$
を満たす$\delta>0$が存在するなら、$f$を$a \in E$で連続continuousと言い、$E$の全ての点で連続なら$f$を連続関数continuous functionという。
説明
高校で連続を定義する時、
- 関数値$f(a)$が存在する。
- 極限$\lim \limits_{x \to a}$が存在する。
- $f(a) = \lim \limits_{x \to a}$が成り立つ。
この三条件が成り立つ時、$f$は$x = a$で連続って言った。イプシロン-デルタ論法を受け入れたなら、この定義は実は高校のレベルと変わらないことが分かるだろう。
$| x - a | < \delta$の時に$| f(x) - f(a) | < \varepsilon$っていうのは、$x$が$a$の近くでちょっとだけ動くなら、$f(x)$も$f(a)$からちょっとだけ動くって意味になるだろう。つまり、$x$を変えて$f$に入れてみても、「急激に」、つまり不連続的に関数値が変わらないってことだ。言い換えれば、連続ってグラフで考えるなら「切れてない」ことを言うんだ。
高校生の中には、こんな直感的にだけ受け入れて「切れてない」関数を連続関数と受け入れたケースが結構ある。そうじゃない例で言うと、$f(x) := {{ 1 } \over { x }}$は$x=0$で切れてるけど、定義域$\mathbb{R}^{ \ast } = \mathbb{R} \setminus \left\{ 0 \right\}$の全ての点で連続だから、連続関数であってる。普通は知らなくても生きていく上で支障はないけど、知らなかったら、この機会にしっかりと概念を捉え直そう。
定理
$f$が$a \in E$で連続っていうのは、以下と同値だ。
$$ \lim \limits_{n \to \infty} x_{n} = a \implies \lim \limits_{n \to \infty} f( x_{n} ) = f(a) $$
この定理は、関数の連続性によって$\lim \limits_{n \to \infty}$が$f$の内外を行き来できることを保証する。数学以外の多くの分野で、ちゃんとチェックせずに当たり前のように使われる場合が多いけど、これもまた、数学者の立場からすると、厳密に問いただすべき点だ。