1次元マップのシンクとソースの同定法
📂動力学1次元マップのシンクとソースの同定法
定理
スムーズなマップ f:R→R に対して、ある p∈R が 固定点 だとしよう。
- [1] ∣f′(p)∣<1 の場合、p はシンクだ。
- [2] ∣f′(p)∣>1 の場合、p はソースだ。
例
1次元マップの例として、f(x)=x3 を考えると f′(x)=3x2 により、固定点 f(0)=0 はシンクで、f(1)=1 はソースと簡単に確認できる。
証明
定理 [1] の証明
a∈(∣f′(p)∣,1) とする。
x→plim∣x−p∣∣f(x)−f(p)∣=∣f′(p)∣
よって、全ての x∈Nϵ(p) に対して、
∣x−p∣∣f(x)−f(p)∣<a
ϵ>0 が存在しなければならない。つまり ∣f(x)−p∣<a∣x−p∣ だが、a<1 なので、x に f を適用するたびに、p に近づくことだ。つまり、全ての k∈N に対して fk(x)−p≤ak∣x−p∣ なので、p はシンクでなければならない。
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定理 [2] の証明
a∈(1,∣f′(p)∣) とする。
x→plim∣x−p∣∣f(x)−f(p)∣=∣f′(p)∣
よって、全ての x∈Nϵ(p) に対して、
∣x−p∣∣f(x)−f(p)∣>a
ϵ>0 が存在しなければならない。つまり ∣f(x)−p∣>a∣x−p∣ だが、a>1 なので、x に f を適用するたびに、p から遠ざかることだ。つまり、全ての k∈N に対して fk(x)−p≥ak∣x−p∣ なので、p はソースでなければならない。
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