量子力学における波動関数の確率的解釈と正規化
📂量子力学量子力学における波動関数の確率的解釈と正規化
波動関数
波動関数wave functionは量子力学で時間、位置による粒子の運動状態を表す関数だ。生サーモン寿司店では位置と時間についての波動関数をψ(x,t)で表記して、時間に無関係で位置についての波動関数はu(x)で表記する。
確率的解釈
波動関数で粒子の状態を理解する方法はマックス・ボルンMax Bornの統計学的(確率的)解釈に基づく。ここでは波動関数の大きさの二乗をある区間で積分した値にその区間で粒子を発見する確率という意味を付与する。
∫ab∣ψ(x,t)∣2dx=The probability that a particle exists in the interval [a,b] at time t
つまり量子力学では∣ψ(x, t)∣2を時間がtのとき、ある地点xで粒子が存在する確率密度関数として扱う。したがって上の式は時間がtのとき区間[a,b]で粒子が存在する確率を意味する。すると粒子はどこかに必ず存在するので、全区間に対して積分値は1であるべきだ。
∫−∞∞∣ψ(x, t)∣2dx=1
上の条件は波動関数を確率的に解釈する観点から出てきたものだ。
規格化
しかし、次の式を見るとψがシュレディンガー方程式を満たすとき、その定数倍のaψもシュレディンガー方程式を満たすことがわかる。
Hψ=Eψ⟹aHψ=aEψ⟹H(aψ)=E(aψ)
aψに対して上の解釈を適用すると∫−∞∞∣aψ∣2dx=a2=1になり、この値を確率として解釈できなくなる。したがって波動関数の大きさを調整して波動関数の全区間に対する積分値を1にして確率的な意味を与えなければならない。これを規格化normalizationと呼ぶ。
量子力学で波動関数を扱うときは必ず規格化をしなければならない。例えばある波動関数ψについての積分が次のようだとしよう。
∫−∞∞∣ψ∣2dx=9
するとこれをそのまま扱うのではない。両辺を9で割ると∫−∞∞∣31ψ∣2dx=1になり、確率的な解釈が可能な形になる。ここでψを規格化すると31ψになり、31ψを規格化された波動関数という。量子力学で扱う関数は規格化された31ψだ。
内積
これを内積で表現すると次のようになる。ψが規格化された波動関数なら、
⟨ψ∣ψ⟩=−∞∫∞ψ∗(x)ψ(x)dx=−∞∫∞∣ψ(x)∣2dx=1
二乗積分可能
一方(1)のように波動関数の確率密度の積分値が1でないことは問題にならない。規格化を通じて大きさを調整すればいいからだ。問題になる場合は積分値が発散するときだ。したがってシュレディンガー方程式を満たす波動関数は次の数式を満たさなければならない。
∫−∞∞∣ψ(x, t)∣2dx<∞
上の条件を満たす波動関数を二乗積分可能なsquare-integrable関数という。二乗積分可能な波動関数はx→±∞のとき関数値が0に収束しなければならない。そうでない場合、波動関数のグラフ下の広さが収束しないことを意味し、これはすなわち二乗積分可能でないということだ。