L^p 空間の埋め込み定理
📂ルベーグ空間L^p 空間の埋め込み定理
定理
Ω⊂Rnが開集合で、vol(Ω)=∫Ω1dx<∞とする。
(a) 1≤p≤q≤∞に対して、u∈Lq(Ω)ならば、u∈Lp(Ω)であり、
∥u∥p≤(vol(Ω))p1−q1∥u∥q
そして、LqはLpに埋め込まれる。
Lq(Ω)→Lp(Ω)
(b) 1≤p≤q≤∞に対して、u∈L∞(Ω)ならば、
p→∞lim∥u∥p=∥u∥∞
(c) 全ての1≤p<∞に対して、u∈Lp(Ω)であり、∥u∥p≤KであるKが存在すれば、
u∈L∞(Ω)and∥u∥∞≤K
説明
(a) 1≤p≤qの時、一般にLp空間とLq空間の間に包含関係はない。しかし、ドメインのボリュームが有限の場合は、Lq⊂Lpが成り立つ。
(b) 上記はq=∞の時も成り立つので、u∈L∞ならば、全ての1≤p<∞に対してu∈Lpであり、∥⋅∥pの極限が∥⋅∥∞に収束する。
(c) 定数Kに関する仮定は、全てのpに対してそれぞれ存在するという意味ではなく、一つのKが全てのpに対して∥u∥p≤Kを満たすという意味である。(a)と(b)により、pが大きくなるほど小さな空間になるので、L∞(Ω)=1≤p<∞⋂Lp(Ω)のように考えることができる。
証明
(a)
p=qかq=∞が成り立つ場合、(1)と(2)が成立するのは自明である。だから1≤p<q<∞とu∈Lq(Ω)を仮定しよう。
補題: 一般化されたヘルダーの不等式
3つの定数α>0,β>0,γ>0がα1+β1=γ1を満たし、f∈Lα(Ω),g∈Lβ(Ω)ならば、fg∈Lγ(Ω)であり、以下の不等式が成立する。
∥fg∥γ=(∫Ω∣f(x)g(x)∣γdx)1/γ≤∥f∥α∥g∥β
上記の補題にα=q,β=p1−q1,γ=p、f=u、g=1を代入すると、u∈Lq(Ω),1∈Lp1−q1(Ω)となるので、
⟹(∫Ω∣u(x)⋅1∣pdx)1/p≤∥u∥p≤=∥u∥q∥1∥p1−q1(∫Ω1dx)p1−q1∥u∥q (vol(Ω))p1−q1∥u∥q
したがって、u∈Lp(Ω)が成り立つ。
埋め込み
- XがYの部分空間である。
- ∃M>0 such that ∥Ix∥Y≤M∥x∥X,x∈X
また、M=(vol(Ω))p1−q1とすると
∥u∥p≤M∥u∥q
したがって、埋め込みの定義により、Lq(Ω)→Lp(Ω)が埋め込みであることがわかる。
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(b)
(a) の結果から次が成立する。
p→∞limsup∥u∥p≤∥u∥∞
一方、任意のϵ>0に対して、次の条件を満たす正の測度 μ(A)を持つ集合A⊂Ωが存在する。
∣u(x)∣≥∥u∥∞−ϵ,if x∈A
このようなAが存在しない場合、∥u∥∞は∥⋅∥∞の定義を満たさないので、Aの存在が保証される。したがって、次の式が成立する。
∫Ω∣u(x)∣pdx≥∫A∣u(x)∣pdx≥∫A(∥u∥∞−ϵ)pdx≥μ(A)(∥u∥∞−ϵ)p
したがって、次を得る。
∥u∥p≥(μ(A))1/p(∥u∥∞−ϵ)
これは全てのϵとそれに応じる任意のAに対して成立しなければならないので、
p→∞liminf∥u∥p≥∥u∥∞
したがって、
p→∞liminf∥u∥p≤p→∞limsup∥u∥p≤∥u∥∞≤p→∞liminf∥u∥p≤p→∞limsup∥u∥p
⟹p→∞liminf∥u∥p=∥u∥∞=p→∞limsup∥u∥p
⟹p→∞lim∥u∥p=∥u∥∞
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(c)
全ての1≤p<∞に対して、∥u∥p≤KであるKが存在するとしよう。そして、u∈L∞(Ω)または∥u∥∞≤Kのどちらかが成立しないと仮定してみよう。すると、∥⋅∥∞の定義により、次を満たす定数K1と集合A⊂Ωを見つけることができる。
K1>Kandμ(A)>0and∣u(x)∣>K1 for x∈A
そうすると、(b)の証明のように次が成立する。
p→∞liminf∥u∥p≥K1>K
これは全てのpに対して∥u∥p≤Kという仮定に矛盾する。したがって、
u∈L∞(Ω)and∥u∥∞≤K
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