フーリエ変換の様々な意味
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フーリエ変換は数学、物理学、工学など広範囲にわたって扱われるほど、どのように見るかによって異なる意味を持つようになる。ここでは、数学、量子力学、信号処理の文脈での意味を紹介する。まず、この文章で言うフーリエ変換と逆変換は、さまざまな形で定義されているので、以下のようだとしよう。
f^(ξ):=∫−∞∞f(t)e−iξxdx
数学で
基本的に数学でのフーリエ変換は、カーネルがe−iξxの積分変換である。関数空間で内積は積分によって定義されるので、fのフーリエ変換はfとeiξxの内積と考えることができる。
f^(ξ)=⟨f,eiξx⟩
下で再説明するように、信号fのフーリエ変換を行った時に、fに含まれる周波数ξを知ることができるのも、この意味があるからだ。しかし、ここでカーネルeiξxにもう少し意味を付けることができる。線形作用素としてのラプラシアンを考えてみよう。
Δϕ=∇2ϕ=λϕ
上の式を満たすλをラプラシアンの固有値、ϕをλに対応するラプラシアンの固有ベクトルという。2回微分して自分自身が出る関数は指数関数eiξxである。したがって、次の式が成り立つ。
∇2eiξx=(−ξ2)eiξx
したがって、eiξxはラプラシアンの固有ベクトルであり、(1)は次のように説明できる。
fのフーリエ変換 = fとラプラシアンの固有ベクトルの内積グラフ信号処理では、この解釈に基づいてグラフフーリエ変換を定義する。
信号処理で
fのフーリエ級数とは、fを次のように指数関数の級数に展開したものである。
f(t)=ω=−∞∑∞cωeiωt
この時、[オイラーの公式]によってeiωt=cos(ωt)+isin(ωt)が成立するので、tは時間、ωは波の周波数(振動数と同じ言葉だ)を意味する。しかし、上で説明したように、fのフーリエ変換とはfとeiωtを内積したものと同じだ。異なる周波数ω、ω′を持つ指数関数は互いに直交するので、fとeiωtを内積すると、異なる周波数の項e−iω′tはすべて0になり、eiωtの係数だけが残る。
f^(ω)=⟨f,eiξx⟩=⟨ω=−∞∑∞cξeiωt⟩=∣cω∣2
したがって、fのフーリエ変換f^(ω)を計算して、f^(ω)=0がωであると分かれば、そのωがちょうど信号fに含まれる信号の一つであるということだ。例えば、信号fが次のようだとしよう。
f(t)=2sin(2π50t)+1.7sin(2π100t)+0.3cos(2π200t)+4cos(2π300t)

f^を計算すると、下の図のようになり、fを構成する周波数で関数値が0ではないことを確認できる。

したがって、フーリエ変換はある信号fを時間と周波数、二つの領域で見ることができるようにする道具と考えることができる。
量子力学で
量子力学では、シュレーディンガー方程式と波動関数によって小さな粒子の動きを説明する。波数がkで、角振動数がωの波動関数は、位置と時間によって次のように表される。
ψ(x,t)=eikx−ωt
しかし、ド・ブロイの関係式によって波数と運動量はk=ℏpを満たし、エネルギーと角振動数はω=ℏEを満たすので、波動関数は以下のようである。
ψ(x,t)=eℏi(px−Et)
したがって、上の説明をそのまま適用すると、波動関数はフーリエ変換によって運動量-位置ドメインとエネルギー-時間ドメインを行き来することができる。言い換えれば、フーリエ変換は波動関数を運動量と位置(エネルギーと時間)という二つの観点から見ることができるようにする道具だ。