デカルト座標系の単位ベクトルを球面座標系の単位ベクトルに表示する
📂数理物理学デカルト座標系の単位ベクトルを球面座標系の単位ベクトルに表示する
公式
直交座標系の単位ベクトルを球座標系の単位ベクトルに表す式は下記の通りだ。
x^y^z^=cosϕsinθr^+cosϕcosθθ^−sinϕϕ^=sinϕsinθr^+sinϕcosθθ^+cosϕϕ^=cosθr^−sinθθ^
球座標系の単位ベクトルを直交座標系の単位ベクトルに表すと以下のようになる。(球座標系と直交座標系の関係)
r^θ^ϕ^=cosϕsinθx^+sinϕsinθy^+cosθz^=cosϕcosθx^+sinϕcosθy^−sinθz^=−sinϕx^+cosϕy^
導出
単位ベクトル x^
x^を求めるためには、r^, θ^, ϕ^に適当な数をかけた上で足すとy^, z^項が消えるようにする必要がある。よく見ると、r^にsinθをかけて、θ^にcosθをかけて足すと、z^項が消えることがわかる。
sinθr^+cosθθ^=(cosϕsin2θ+cosϕcos2θ)x^+(sinϕsin2θ+sinϕcos2θ)y^=cosϕx^+sinϕy^
さらにこの結果にcosϕをかけて、ϕ^に−sinϕをかけて足すと、綺麗にx^が求められる。
cosϕ(sinθr^+cosθθ^)−sinϕϕ^=(cos2ϕx^+cosϕsinϕy^)+(sin2ϕx^−sinϕcosϕy^)=x^
したがって、整理すると以下の通りだ。
x^=cosϕsinθr^+cosϕcosθθ^−sinϕϕ^
単位ベクトル y^
方法はx^の場合と同じなので、説明抜きで数式だけを記す。z^項を排除する部分はx^の場合と同じだ。
⟹sinθr^+cosθθ^sinϕ(sinθr^+cosθθ^)=cosϕx^+sinϕy^=sinϕcosϕx^+sin2ϕy^
そして
cosϕϕ^=−sinϕcosϕx^+cos2ϕy^
従って、以下の通りだ。
sinϕ(sinθr^+cosθθ^)+cosϕϕ^=(cos2ϕ+sin2ϕ)y^=y^
∴y^=sinϕsinθr^+sinϕcosθθ^+cosϕϕ^
単位ベクトル z^
z^項が残るように、r^にcosθをかけて、θ^に−sinθをかけて足すと、以下のようになる。
cosθr^−sinθθ^=cosθ(cosϕsinθx^+sinϕsinθy^+cosθz^)−sinθ(cosϕcosθx^+sinϕcosθy^−sinθz^)=(sinθcosθcosϕx^+sinθcosθsinϕy^+cos2θz^)+(−sinθcosθcosϕx^−sinθcosθsinϕy^+sin2θz^)=(cos2θ+sin2θ)z^=z^
∴z^=cosθr^−sinθθ^