ユークリッド空間における空でない完全集合は非可算である
📂距離空間ユークリッド空間における空でない完全集合は非可算である
(X,d)を距離空間としよう。p∈Xであり、かつE⊂Xとする。
d(q,p)<rを満たすすべてのqを含む集合を点pの近傍と定義し、Nr(p)と表記する。この時、rをNr(p)の半径と呼ぶNr(p)は、距離を省略してよい場合、Npというふうに表記することもある。
pのすべての近傍がq=pであり、かつq∈Eであるqを含んでいる場合、pをEの集積点と呼ぶ。
Eのすべての集積点がEに含まれる場合、Eは閉じていると言う。
Eが閉じていると同時にEのすべての点がEの集積点である場合、Eは完全であると言う。
定理
P⊂Rkが空でない完全な集合だとしよう。すると、Pは非可算である。
証明
背理法で証明する。
まず、Pは集積点を持つので、無限集合である。ここで、Pが可算であると仮定してみよう。すると、Pの要素は
x1,x2,⋯,xn,⋯
と表現できる。次に、いくつかのx1の近傍N1について考えてみよう。x1はPの集積点なので、N1は少なくともx1ではないPの点を一つは含む必要がある。その点をx2としよう。すると、半径を縮小してx1を含まないx2の近傍N2を見つけることができる。十分に小さい近傍を選べば、x1∈/N2も満たせる。するとN2⊂N1であり、かつN2∩P=∅である。x2もまたPの集積点であるため、N2はx2ではないPの点を含む必要がある。その点をx3としよう。
同じ方法で、x2を含まないx3の近傍N3を見つけることができ、N3⊂N2であり、かつN3∩P=∅である。このように続けていくと、点x4、x5、⋯およびそれぞれの点の近傍N4,N5,⋯を選ぶことができる。すると、近傍の集合{Nn}は以下の条件を満たすことになる。
(i) Nn+1⊂Nn
(ii) xn∈/Nn+1
(iii) Nn∩P=∅
また、Nnは閉じていて有界なのでコンパクトである。Pも閉じているので、Kn=Nn∩Pとすると、Knはコンパクトである。
距離空間で一般化されたカントールの縮小区間定理
{Kn}を空でないコンパクト集合の数列としよう。もし
Kn⊃Kn+1 (n=1,2,⋯)
を満たせば、⋂i=1∞Kn=∅である
すると、{Kn}は空でないコンパクト集合であり、Kn⊃Kn+1を満たすため、カントールの縮小区間定理により⋂n=1∞Kn=∅である。しかし、(ii)によって⋂n=1∞Kn=∅である。これは明らかに矛盾なので、仮定が間違っていたことがわかる。したがって、Pは非可算である。
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結論
すべての閉区間[a,b]は非可算である。