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1+2+3+4+5+⋯=-1/12の解析的証明 📂関数

1+2+3+4+5+⋯=-1/12の解析的証明

定理

$$ \begin{align*} & 1 + 2 + 3 + 4 + 5 + \cdots \\ =& \sum_{n \in \mathbb{N}} {{ 1 } \over { n^{-1} }} \\ =& \zeta (-1) \\ =& -{{ 1 } \over { 12 }} \end{align*} $$

説明

正の数をずっと足していたら、どうして負の数が出るんだ、ということだけに集中すれば、このポストを絶対に理解できないだろう。重要なのは、$\sum_{n \in \mathbb{N}} n$がディリクレ級数$\displaystyle \sum_{n \in \mathbb{N}} {{ 1 } \over { n^{-1} }}$として表され、その解析的継続であるリーマンゼータ関数$\zeta$の関数値$\zeta (-1)$として計算されることである。

詳しく証明を理解しようともせず、自分が簡単に扱える部分だけを持ってきて、「とにかく等式が成り立っていないじゃない」とか「これで矛盾を示せるけど?」という態度を示すなら、知らないほうがましだ。厳密に言うと、このポストで紹介しているのは実際には等式$$\displaystyle \zeta (-1) = - {{ 1 } \over { 12 }}$$に関する証明だけであることに注意しよう。

証明1

リーマンの関数方程式: $$ \zeta (s) = 2^{s} \pi^{s - 1} \sin \left( {{ \pi s } \over { 2 }} \right) \Gamma (1-s) \zeta (1-s) $$

リーマンの関数方程式に従い、$z=-1$でガンマ関数$\Gamma (1-z)$の関数値は$\Gamma (2) = 1! = 1$であり、オイラーの証明によれば$\displaystyle \zeta (2) = {{ \pi^{2} } \over { 6 }}$、ゆえに

$$ \begin{align*} & \zeta (-1) \\ =& {{ 1 } \over { 2 \pi^{2} }} \sin \left( - {{ \pi } \over { 2 }} \right) \Gamma (2) \zeta (2) \\ =& {{ 1 } \over { 2 \pi^{2} }} \cdot (-1) \cdot 1! \cdot {{ \pi^{2} } \over { 6 }} \\ =& - {{ 1 } \over { 12 }} \end{align*} $$