logo

ランキン・ユゴニオの条件とエントロピーの条件 📂偏微分方程式

ランキン・ユゴニオの条件とエントロピーの条件

定義

$$ \begin{cases} u_{t} + u u_{x} = 0 & , t>0 \\ u(t,x) = f(x) & , t=0 \end{cases} $$

上記粘性のないバーガース方程式の解が$u$でその破裂時間が$t_{\ast}$だとする。

20180514\_120900.png

粘性のないバーガース方程式の解が破裂するとき、上のように左と右の面積が同じになるような線分で繋がる。このように物理的に解釈できるように解を調整することを等積律equal area ruleという。

説明

このようにしてできる不連続点の位置を$\sigma (t)$とすると

$$ \begin{cases} \displaystyle u^{+} (t) := \lim_{x \to \sigma (t)^{+}} u(t,x) \\ \displaystyle u^{-} (t) := \lim_{x \to \sigma (t)^{-}} u(t,x)\end{cases} $$

そして、次の条件を満たす。

  1. ランキン-ユゴニオ条件rankine-Hugoniot condition: $\displaystyle \sigma ' (t) = {{d} \over {dt}} \sigma (t) = {{u^{+}(t) + u^{-}(t) } \over {2}}$
  2. エントロピー条件entropy condition: $u^{+} (t) \le \sigma '(t) \le u^{-} (t)$

言い換えると、**1.**は破裂位置の移動時間が左極限と右極限の平均で表されるということだ。

**2.**は、言うまでもないけど、もともと$u^{+} (t) \le u^{-} (t)$でなければ破裂自体が起こらなかったわけだから。**1.**は$u$が解であるための必要十分条件で、この条件を満たしていない場合、最初から間違って解を導出したことが確認できる。