直交関数と直交集合
📂ルベーグ空間直交関数と直交集合
定義
内積
間隔 [a,b]で定義された二つの関数 f、gの内積を次のように定義する。
⟨f,g⟩:=∫abf(x)g(x)dx
f,gが複素関数の場合は、
⟨f,g⟩:=∫abf(x)g(x)dx
この時、zはzの共役複素数である。
直交関数
二つの複素関数 f、gが下の式を満たすなら、「f、gは間隔 [a,b]で直交する」と言う。
⟨f,g⟩=∫abf(x)g(x)dx=0
ここで二つの関数の内積を積分で定義したから、積分値が 0になる時直交するというのは自然である。
直交集合
関数 ϕ1、ϕ2、ϕ3、…が次の式を満たすなら、これらの関数の集合 {ϕi}を「直交集合」と言う。
⟨ϕm,ϕn⟩=∫abϕm(x)ϕn(x)dx=0(m=n)
正規化
関数 fのノルムを次のように定義する。
∥f∥:=⟨f,f⟩=(∫ab∣f(x)∣2dx)21
任意の関数 fについて、適切な定数を乗じてfのノルムが 1になるようにすることを「正規化」と言う。関数 fを正規化した関数 fnormalは、
fnormal=∥f∥1f
正規直交集合
直交集合 {ϕ1,ϕ2,⋯}の全ての元が正規化された関数である場合、その集合を「正規直交集合」と言う。つまり、全ての n,mに対して次を満たす場合は正規直交集合である。
⟨ϕm,ϕn⟩=∫abϕm(x)ϕn(x)dx=δmn
ここで、δmnはクロネッカーのデルタである。
例えば、3次元デカルト座標系で {x^, y^, z^}は正規直交集合である。