場の理論における交換子とは?
📂抽象代数場の理論における交換子とは?
定義
環 (R,+,⋅)において、二つの元a,b∈Rの交換子commutatorを次のように定義する。
[a,b]:=a⋅b−b⋅a=ab−ba
[a,b]=0ならば、a,bは交換可能commuteであるという。a,bの反交換子anticommutatorを次のように定義する。
{a,b}=ab+ba
説明
群論における交換子と似ているが、環では加算+については既に交換法則が成立しているので、乗算⋅について交換可能かを示す。
量子力学における交換子、微分幾何におけるベクトル場のリー括弧と同じである。
(2)は反交換性anticommutativityという。(6)はヤコビ恒等式という。
性質
[a,a][a,b][a+b,c][ab,c][a,bc][a,[b,c]]+[c,[a,b]]+[b,[c,a]]=0=−[b,a]=[a,c]+[b,c]=a[b,c]+[a,c]b=b[a,c]+[a,b]c=0
証明
(1)
[a,a]=a−a=0
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(2)
[a,b]=ab−ba=−(ba−ab)=−[b,a]
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(3)
[a+b,c]==== (a+b)c−c(a+b) ac+bc−ca−cb (ac−ca)+(bc−cb) [a,c]+[b,c]
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(4)
[ab,c]====== (ab)c−c(ab) abc−cab (abc−cab)+(acb−acb) (abc−acb)+(acb−cab) a(bc−cb)+(ac−ca)b a[b,c]+[a,c]b
(5)
[a,bc]===== a(bc)−(bc)a abc−bca (abc−bca)+(bac−bac) (bac−bca)+(abc−bac) b[a,c]+[a,b]c
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