作図可能数
📂抽象代数作図可能数
定義
1を含む有限回の加法、減法、乗法、除法、および平方根を取る操作によって得られる数を作図可能constructibleという。
説明
作図可能という概念は元々古代ギリシャの議論幾何学で議論されていたものだけど、現代代数学を駆使すればコンパスで円を書き、定規で線を引く過程なんて特に必要なくなる。これらの操作がどうやって作図を代替するか見てみよう。
加法と減法
加法と減法は、線分の端に加えたり引きたい数を半径とする円を書くことで得る。
乗法と除法
乗法と除法は、平行線と三角形の相似を利用して得る。
平方根

平方根は、直角三角形の相似を利用して得る。
有理数
1を有限回加えることでNを得て、更に1−1=0で0を得て、0から1を有限回引くことでZを得て、整数同士を割ることでQを得る。したがって、作図可能な数の集まりは少なくとも有理数体よりも大きく、根を許容することで少し大きな体を得ることができる。結論として、すべての有理数は作図可能である。
代数的数と超越数
無理数であっても作図可能なことがある。例えば無理数1+3は3に平方根を取り、1を加えた後再度平方根を取ることで得られるので作図可能である。しかし、πのような超越数は作図可能ではない。
定義から作図可能数が代数的数になることは容易に推測できる。例えば、2は2に平方根を取ることで得られ、同時に(x2−2)∈Q[x]の零点としても代数的数である。逆に計算してみれば、a=1+3のような数は
==a2=1+3=a2−1=3(a2−1)2=3a4−2a2−2=0
なので、(a4−2a2−2)∈Q[x]の零点としても代数的数である。
定理
- [2]: γ∈Qが作図可能であれば、i=2,⋯,nに対して
[Q(a1,⋯,ai−1,ai):Q(a1,⋯,ai−1)]=2Q(γ)=Q(a1,⋯,an)
を満たす有限数列{ai}i=1nが存在し、何らかのr∈Nに対して
[Q(γ):Q]=2r
証明
作図可能の定義から自明である。
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[2]
[Q(a1,⋯,ai−1,ai):Q(a1,⋯,ai−1)]=2
ということは、何らかのq∈Q(a1,⋯,ai−1)に対してai=qという意味である。そのようなaiを追加することは、元のQ(a1,⋯,ai−1)に存在するいくつかの元q1a1+⋯+qi−1ai−1にaiを加えて引き、有理数倍することができるという意味で、Q(a1,⋯,ai)は有限回の加減乗除と平方根によって得られた作図可能数たちを有限回の加減乗除によって得た数たちの集まりになる。
γが作図可能であることは、このような操作過程が存在することを意味し、従ってQ(γ)=Q(a1,⋯,an)を満たす有限数n∈Nも存在する。
有限拡大体の性質: EがFの有限拡大体で、KがEの有限拡大体であるとする。
- [2]: [E:F]=1⟺E=F
- [3]: [K:F]=[K:E][E:F]
そうすると、有限拡大体の性質から
2n==[Q(a1,⋯,an):Q][Q(a1,⋯,an):Q(γ)][Q(γ):Q]
一方で、Q(γ)=Q(a1,⋯,an)であるから次が成立する。
2n=[Q(γ):Q]
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