モデル診断によって確認される残差の線形性
診断法 1
標準化残差グラフを通じて、回帰分析が適切に行われたかを確認できる。
線形性があるか確認するには、$0$ を中心に残差が対称的になっているかを確認すればいい。
右の図を見れば、誰が見ても線形性が欠けていることが確認できる。
もし単純回帰分析だったら、上のようにデータの傾向を全く説明できない結果になる。
注意すべき形を以下の例で見てみよう。
左は、緑の残差が回帰分析の様々な前提に反しているが、線形性自体は満たしている状態だ。
右は、残差がどうにか$0$ を平均として分布しているが、対称的と言うには問題があるように見える。残差の図がこうなっていたら、ほぼ確実に何か重要な条件やデータが欠落していると見ていい。
もし単純回帰分析だったら、データの傾向はなんとなく合っているが、常に全か無かの大きな誤差が付きまとうだろう。
参照
Hadi. (2006). 回帰分析の例(第4版): p91。 ↩︎