熱容量
定義1
物体の温度をだけ上げるのに必要な熱を物体の熱容量heat capacityと呼び、capacityのCに因んで次のように表示する。
説明
単位質量当たりの熱容量を特に比熱specific heat capacityと呼ぶが、物理ではさほど重要ではない。熱力学では、特定の物質の特性よりも一般に系で起こる現象に興味があるからだ。
実際、熱容量の逆数であるを考える方が直感的に良い。熱容量が小さいということはが大きいという意味であり、熱エネルギーの変化による温度の変化が大きいということだ。
それでも理解できないなら、以下のような例えで考えてみよう。
底面積がの大鉢との大鉢に、同じ量の水を入れることを想像してみよう。同じ量の水でも、底面積が広い大鉢はその分高さが低く、底面積が狭い大鉢は高さが高くなる。
実際に水を注げば、上のように水深がやで違ってくることがわかる。これらをそのまま熱容量の定義に当てはめてみると、ピッタリと合っていることがわかる。底面積が大きい大鉢は、同じ高さでもより多くの水を蓄えることができるように、熱容量が大きい系は、同じ温度でもより多くの熱エネルギーを蓄えることができる。
一方で、体積が一定の場合の熱容量をとし、圧力が一定の場合の熱容量をとする。常識的に見てもはより大きく、体積が一定でない場合は、気体分子の運動も考慮されるため、エネルギーの変化も大きい(もちろん、これは定性的な説明であり、納得できても信用してはいけないし、納得できなくても全く問題ない)。
実際に実験を通して得られた値もほぼに近く、理論的にも同じ結果を得ることができる。
Stephen J. Blundell and Katherine M. Blundell, 熱物理学(Concepts in Thermal Physics, 李在禹訳)(第2版, 2014年), p19 ↩︎