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事象の独立と条件付き確率 📂確率論

事象の独立と条件付き確率

定義 1

確率空間 (Ω,F,P)(\Omega , \mathcal{F} , P) が与えられたとしよう。

  1. P(B)>0P(B)>0 に対して、P(AB)=P(AB)P(B)\displaystyle P (A | B) = {{P(A \cap B)} \over {P(B)}}BB における AA条件付き確率conditional Probabilityと呼ぶ。
  2. もし P(AB)=P(A)P(A | B) = P(A)、つまりP(AB)=P(A)P(B)P( A \cap B) = P(A) \cdot P(B) ならば、A,BA, B は互いに独立independentであるとされる。

  • 測度論にまだ触れてなければ、確率空間という言葉は無視してもいい。

説明

確率空間がしっかりと定義されている限り、条件付き確率や事象の独立性などは高校レベルの定義をそのまま使うことができる。条件付き確率と独立性の定義自体が非常に直感的でよく定義されているため、それはある意味当然だ。これをわざわざ言及する理由は、「測度論を導入したからといって変わることはない」という点と、独立する変数、条件付き期待値との対比を強調するためだ。

条件付き確率の変形として、次の二つの法則を得る。これらは直接ベイズの定理に応用することができる。

定理

  • [1] 確率の乗法定理: P(AB)=P(B)P(AB) P(A \cap B) = P(B) P(A | B)
  • [2] 全確率の法則: P(C)=i=1kP(Ci)P(CCi) P(C) = \sum_{i=1}^{k} P(C_{i}) P (C|C_{i})

  1. Capinski. (1999). Measure, Integral and Probability: p47~49. ↩︎