抽象代数学における半群
📂抽象代数抽象代数学における半群
定義
マグマ ⟨S,∗⟩ の要素 a,b,c に対して、 (a∗ b)∗ c=a∗ (b∗ c) ならば、⟨S,∗⟩ を 半群semigroupと定義する。
説明
半群とは、演算が結合法則を満たすマグマだ。
単位元や逆元が存在する必要はなく、結合法則だけが成立すればいい。結合法則を満たすかどうか証明するのが簡単かという問題とは別に、閉包性の次に結合法則が議論されるのは、かなり自然なことだと言える。演算があって結合法則がない?この時点で、ある程度代数的な意味を持ちながら半群にならない例を見つけるのが難しいくらいだ。
マグマになりながら半群にならない例を一つ見てみよう。
集合 S={a,b,c} に対して、マグマ ⟨P(S),∖⟩ は半群ではない。
- なぜならば ({a,b,c}∖{a})∖{b}={b,c}∖{b}={c}
であり、
{a,b,c}∖({a}∖{b})={a,b,c}∖{a}={b,c}
であるため、
({a,b,c}∖{a})∖{b}={a,b,c}∖({a}∖{b})
見ての通り、例はかなり変わっている。代数的構造を扱わない限り、このように簡単に理解できる例は珍しい。一方で、半群になる例は非常に簡単に見つけることができる。
マグマ ⟨N,+⟩ は半群である。
- 自然数同士を足すと自然数なので、⟨N,+⟩ はマグマだ。自然数を足す順番は合計に影響しないので、⟨N,+⟩ は半群になる。