ノルム空間内の数列の収束
定義
$(X, \left\| \cdot \right\|)$をノルム空間と呼ぼう。$X$の列$\left\{ x_{n} \right\}$が
$$ \lim \limits_{n \to \infty} \left\| x - x_{n} \right\| = 0,\quad x\in X $$
を満たせば、列$\left\{ x_{n} \right\}$が$x$に収束するconvergeと言い、以下のように表されます。
$$ x_{n} \to x \text { as } n \to \infty \quad \text{or} \quad x=\lim \limits_{n\to\infty}x_{n} $$
説明
収束を定義するためには距離が必要ですが、ノルム空間では$d(x,y)=\left\| x - y \right\|$として自然に距離を定義できるため、距離空間の定義とは距離をノルムに置き換えたものと同じです。
全ての$\epsilon >0$に対して、以下の式を満たす自然数$N\in \mathbb{N}$が存在すれば、列$\left\{ x_{n} \right\}$が$x$に収束すると言います。
$$ \left\| x - x_{n} \right\|<\epsilon \quad \forall n \ge N $$
弱収束と比べて強く収束するとも言います。
$$ \begin{align*} & x_{n} \text{ converges to } x \\ =&\ x_{n} \text{ converges in norm to } x \\ =&\ x_{n} \text{ converges strongly to } x \end{align*} $$