極座標系における焦点が原点の楕円の方程式
📂数理物理学極座標系における焦点が原点の楕円の方程式
定理

極座標系での楕円の方程式は以下の通りです。
r=1+ϵcosθα(a)
あるいは
r=1+aa2−b2cosθb2/a(b)
ここでαは焦点距離、ϵは離心率、aは長半径、bは短半径です。
説明
以下の二つの証明は本質的には同じです。
証明
高校レベル

楕円の定義は、二つの焦点までの距離の和が一定の点の集合です。図から一番右にある点を考えると、その距離の和が2aであることは容易にわかります。従って楕円の定義により、
F′P+PF=2a
点PがBに位置するとき、 b2=a2−c2という関係式を導出できます。 従って、
F′F=2c=2a2−b2
これで三角形△F′PHにピタゴラスの定理を使うと、
⟹⟹⟹⟹(2a−r)24a2−4ar+r24a2−4ar (a+a2−b2cosθ)rr=(2a2−b2+rcosθ)2+(rsinθ)2=4(a2−b2)+4ra2−b2cosθ+r2cos2θ+r2sin2θ=4(a2−b2)+4ra2−b2cosθ=b2=a+a2−b2cosθb2=1+aa2−b2cosθb2/a
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大学レベル
証明の出発点は同じです。楕円の定義により、
r′+r=2a(1)
今、下の図を見てください。

上記の三角形にピタゴラスの定理を使うと、
r′2=(rsinθ)2+(2ϵa+rcosθ)2=r2sin2θ+4ϵ2a2+4ϵarcosθ+r2cos2θ=r2+4ϵ2a2+4ϵarcosθ
上式の左辺に(1)を代入すると、
⟹⟹⟹4a2−4ar+r24a2−4ar4a2(1−ϵ2)r=r2+4ϵ2a2+4ϵarcosθ=4ϵ2a2+4ϵarcosθ=4a(1+ϵcosθ)r=1+ϵcosθa(1−ϵ2)
このときθ=2πなら上式は下記のようになり、図を通して下の値が焦点距離αになることがわかります。
r=a(1−ϵ2)=α
従って、楕円の方程式を極座標で表すと、
r=1+ϵcosθα
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