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等加速度直線運動とそのグラフ 📂物理学

等加速度直線運動とそのグラフ

定義

ある物体の加速度が時間$t$によって変わらない場合、その物体は等加速度運動をしていると言われる。

$$ a(t)=a $$

等加速度直線運動は、加速度が変わらずに一定で、直線上を運動することを言う。この時、加速度$a$が正か負かが重要で、$a>0$であれば初めに動いていた方向にどんどん速く動くことになり、$a<0$であれば動いていた方向に運動しながら徐々に遅くなり、速度が0になった後は反対方向にどんどん速く動くことになる。$a=0$であれば速度の変化が0という意味で等速運動ということだ。

公式

もう一度言うが、等加速度とは、加速度が定数という意味だ。加速度を積分して順に速度、位置を求めると、下記の三つの公式を得る。この公式はよく、役に立つので、必ず覚えておこう。

$$ \begin{align} v &= \int a dt = v_{0} + at \\ x &= \int v dt=\int(v_{0} + at)dt = x_{0} + v_{0}t + \frac{ 1 }{ 2 }at^{2} \\ 2ax &= v^{2}-v_{0}^{ 2 } \end{align} $$

ここで、$v_{0}$、$x_{0}$は積分定数であり、速度、位置の初期値だ。$(3)$は特に、問題で時間$t$に対する情報がない時に使い、$(1)$と$(2)$から導出可能だ。

導出

まず$(1)$を$t$に対して整理すると、以下のようになる。

$$ \begin{align*} && v =&\ v_{ 0 }+at \\ \implies && at =&\ v-v_{ 0 } \\ \implies && t =&\ \frac{ v -v_{0} }{ a } \end{align*} $$

これを$(2)$に代入すると、以下のようになる。

$$ \begin{align*} && x =&\ v_{ 0 }\frac { v-v_{0} }{ a }+\frac { 1 }{ 2 }a\left( \frac { v-v_{0} }{ a } \right)^{2} \\ \implies && x =&\ v_{ 0 }\frac { v-v_{0} }{ a }+\frac { 1 }{ 2 }a\frac { \left( v-v_{0} \right)^{2} }{ a^{2} } \\ \implies && ax =&\ v_{ 0 }(v-v_{0})+\frac { 1 }{ 2 }(v-v_{0})^{2} \\ \implies && 2ax =&\ 2v_{0}v-2{v_{0}}^{2}+(v-v_{0})^{2} \\ \implies && 2ax =&\ 2v_{0}v-2{v_{0}}^{2} + v^{2} - 2vv_{0}+v_{0}^{2} \\ \implies && 2ax =&\ v^{2}-v_{0}^{2} \end{align*} $$

グラフ

等加速度直線運動のグラフは、以下の図のようになる。等速運動のグラフと違う点は、加速度が0より大きいか小さいかによってグラフの形が変わるということだ。

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