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ランダムフィールドの定義 📂確率論

ランダムフィールドの定義

定義 1

集合型の定義

確率変数集合確率過程という。パラメータ集合またはインデックス集合$T$について、$T$上での確率過程$f$は、$t \in T$に対する確率変数$f(t)$たちの集合$\left\{ f(t) : t \in T \right\}$として定義される。$T$が$n$次元で、$f$が$d$次元ベクトル値を持つとき、確率過程$f$を**$\left( n , d \right)$ランダムフィールド**$( n , d )$ random fieldと言う。

関数型の定義

$n$次元ユークリッド空間を$\mathbb{R}^{n}$、$d$次元ランダムベクトルの集合を$\mathbb{X}$としよう。次のように定義される関数$g$を**$\left( n , d \right)$ランダムフィールド**$( n , d )$ random fieldと言う。 $$ g : \mathbb{R}^{n} \to \mathbb{X} $$

説明

本質的に二つの定義は異ならず、ディテールの部分で少し一般的または具体的な違いがあるだけである。概念だけを見ればランダムフィールドは結局確率過程の一種でしかないが、その名称からフィールドという感覚を持つべきである。

ガウシアンランダムフィールド 2

ガウシアンランダムフィールドGRF, Gaussian Random Fieldはその名前の通り、座標$\mathbf{x} \in \mathbb{R}^{n}$に対応する確率変数がガウシアン分布に従うものである。例として、2次元平面上で平均が$0$で分散としてガウシアンカーネル$k \left( x_{1} , x_{2} \right) = \exp \left( - \left| x_{1} - x_{2} \right|^{2} / 2 \sigma^{2} \right)$を使用するランダムフィールドは次のように表現できる。 $$ U \sim N \left( 0 , k \left( x_{1} , x_{2} \right) \right) $$ 座標$\left( x_{1} , x_{2} \right) \in \mathbb{R}^{2}$が何であれ$U$は一変量正規分布に従うので、ランダムフィールドの定義によれば$U$は$(2, 1)$ランダムフィールドであり、かつガウシアンランダムフィールドでもある。図で見ると、次のようにどの点を選んでもそれに対応する正規分布に従う確率変数自体が関数値である関数$U$である。

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  1. Adler. (2007). Random Fields and Geometry: p23. ↩︎

  2. Lu, L., Jin, P., & Karniadakis, G. E. (2019). Deeponet: Learning nonlinear operators for identifying differential equations based on the universal approximation theorem of operators. arXiv preprint arXiv: https://arxiv.org/abs/1910.03193 ↩︎