ユークリッドの完全数公式の導出
公式 1
$2^{p}-1$が素数ならば、$2^{p-1}(2^{p} - 1)$は完全数だ。
説明
全ての完全数がその形をしているかは確かではないが、その形は必ず完全数だ。
例えば素数$(2^2 -1) = 3$について$2^{2-1}(2^2 -1) = 6$は完全数だ。完全数とメルセンヌ素数がこのような関係を持っているのは、メルセンヌ素数の等比級数展開からある程度推測できた。
導出
$2^{p}-1$が素数であるため、$2^{p-1}(2^{p} - 1)$の約数は $$ 1,2, \cdots , 2^{p-1} \\ (2^{p}-1), 2 (2^{p}-1), \cdots , 2^{p-2} (2^{p}-1) $$ 二つの類に分けられる。等比数列の和の公式によって $$ 1 + 2 + \cdots + 2^{p-1} = { {2^{p}-1} \over {2 - 1} } = 2^{p}-1 $$ 同様に $$ (2^{p}-1) + 2 (2^{p}-1) + \cdots + 2^{p-2} (2^{p}-1) = ( 2^{p-1} - 1 ) (2^{p}-1) $$ 二つを足すと $$ 2^{p}-1 + ( 2^{p-1} - 1 ) (2^{p}-1) = 2^{p-1}(2^{p} - 1) $$ よって、$2^{p-1}(2^{p} - 1)$は完全数だ。
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Silverman. (2012). A Friendly Introduction to Number Theory (4th Edition): p102. ↩︎