指数関数、正弦関数、余弦関数のテイラー展開
📂微分積分学指数関数、正弦関数、余弦関数のテイラー展開
要旨
ex=n=0∑∞n!xn
sinx=n=0∑∞(2n+1)!x2n+1(−1)n
cosx=n=0∑∞(2n)!x2n(−1)n
説明
指数関数、サイン関数、コサイン関数のMaclaurinシリーズは、難しい技術を使わずに簡単に求めることができる。これら3つを上手く合わせると、その有名なEulerの公式になる。ヒントとして、サインは次数が奇数の項のみ、コサインは次数が偶数の項のみ持つことを覚えておくといい。
証明
(1)
(ex)(n)=ex のため
ex=0!x0e0+1!x1e0+2!x2e0+⋯=n=0∑∞n!xn
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(2)
k=0,1,2,⋯ に関して
(sinx)(n)=⎩⎨⎧cosx±sinx−cosx,n=4k+1,n=2k,n=4k+3
だから
(sin0)(n)=⎩⎨⎧10−1,n=4k+1,n=2k,n=4k+3
そして、シリーズ形式で表すと
sinx===0!x00+(1!x11+2!x20+3!x3(−1)+4!x40)+⋯1!x−3!x3+5!x5−7!x7+⋯n=0∑∞(2n+1)!x2n+1(−1)n
まとめると、sinx=n=0∑∞(2n+1)!x2n+1(−1)n を得る。
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(3)
k=0,1,2,⋯ に関して
(cosx)(n)=⎩⎨⎧cosx±sinx−cosx,n=4k,n=2k,n=4k+2
だから
(cos0)(n)=⎩⎨⎧10−1,n=4k,n=2k,n=4k+2
そして、シリーズ形式で表すと
cosx===(0!x01+1!x10+2!x2(−1)+3!x30)+4!x41+⋯0!1−2!x2+4!x4−6!x6+⋯n=0∑∞(2n)!x2n(−1)n
まとめると、cosx=n=0∑∞(2n)!x2n(−1)n を得る。
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