ハウスドルフ空間では数列の極限が一意である
定理
$T_{2}$-空間 $X$上の数列 $\left\{ x_{n} \right\}$は二つ以上の点に収束しない。
説明
極限の一意性の重要さをあえて力説する必要があるだろうか。このような性質があるということ自体が、ハウスドルフ空間が有用であることの証拠となる。
注意すべきなのは、表現上「ただ一つの点に収束する」とは少し違いがあるということである。もしそのような表現を使いたいなら、「数列が収束するなら、ただ一つの点に収束する」と言い換えなければならない。
証明
$\left\{ x_{n} \right\}$が互いに異なる二点$a,b \in X$の両方に収束すると仮定してみよう。
$X$は$T_{2}$-空間なので $$ a \in U \\ b \in V \\ U \cap V = \emptyset $$ を満たす開集合$U, V \subset X$が存在する。すると $$ n \ge n_{1} \implies x_{n} \in U \\ n \ge n_{2} \implies x_{n} \in V $$ を満たす$n_{1} , n_{2} \in \mathbb{N}$が存在する。しかし $$ n \ge \max \left\{ n_{1} , n_{2} \right\} \implies x_{n} \in U \cap V = \emptyset $$ なので、これは矛盾である。
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