自然対数のべき乗の積分法
📂レンマ自然対数のべき乗の積分法
公式
∫(lnx)ndx=x(lnx)n−∫n(lnx)n−1dx
説明
積分問題を解いていると、よく見かけるタイプだ。こういう問題を部分積分でまっすぐ解くと、時間をかなり取られてしまう。まずは、ルールを見つけてみよう。
f(n)=∫(lnx)ndx (ただし、n=1,2,3…)とするとき
f(1)=f(2)=f(3)=f(4)=x(ln∣x∣−1)+Cx(ln∣x∣)2−2ln∣x∣+2+Cx(ln∣x∣)3−3(ln∣x∣)2+6ln∣x∣−6+Cx(ln∣x∣)4−4(ln∣x∣)3+12(ln∣x∣)2−24ln∣x∣+24+C
四乗まで積分した結果を見ると、何かのルールが見える。f(n)からx(ln∣x∣)nを除いて、f(n−1)から積分定数を取り除いて−nを掛けている。
f(1)=x(ln∣x∣−1)+C
↓ln∣x∣−1に−2を掛ける。
f(2)=x(ln∣x∣)2−2ln∣x∣+2+C
↓–2ln∣x∣+2に−3を掛ける。
f(3)=x(ln∣x∣)3−3(ln∣x∣)2+6ln∣x∣−6+C
↓−3(ln∣x∣)2+6ln∣x∣−6に−4を掛ける。
f(4)=x(ln∣x∣)4−4(ln∣x∣)3+12(ln∣x∣)2−24ln∣x∣+24+C
上の過程をnに対して一般化すると、
∫(lnx)ndx=x(lnx)n−∫n(lnx)n−1dx
式を見ればわかるが、次数を見てすぐに書き連ねるのは難しいから、2次や3次までは丸暗記するのがいい。
参考
自然対数とeの指数は密接な関連があって、どこかで似た形がたくさん見られる。
∫xnexdx=xnex−∫nxn−1exdx
ここで紹介した次数と異なるのは、xの次数だけだ。
∫λxeλxdx=(x−λ1)eλx+c
n=1で、xが定数倍の場合も、意外とよく使われる。あんな形じゃなくても、適切に変形した後に公式を適用すると、解答がずっと簡単になる。