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ピタゴラス数のうち一つは偶数でなければならない 📂整数論

ピタゴラス数のうち一つは偶数でなければならない

定理 1

自然数 a,b,ca,b,ca2+b2=c2a^2 + b^2 = c^2を満たす時、aaまたはbbは偶数だ。

説明

興味深いことに、ピタゴラスの数の一つは必ず偶数でなければならない。

証明

偶数の二乗は偶数であり、奇数の二乗は奇数であるため、c2c^2が奇数なら、a2a^2b2b^2が偶数でなければならない。c2c^2が偶数と仮定すると、a2a^2b2b^2は両方とも奇数または偶数であるが、両方が奇数である場合のみ考えれば十分である。

ある自然数 x,y,zNx,y,z \in \mathbb{N}に対して、次のようにa,b,ca,b,cを定義しよう。 a:=2x+1b:=2y+1c=2z a := 2x +1 \\ b : = 2y + 1 \\ c = 2z これをa2+b2=c2a^{2} + b^{2} = c^{2}に代入すると (2x+1)2+(2y+1)2=(2z)2 (2x+1)^2 + (2y+1)^2 = (2z)^2 二乗を展開すると 4x2+4x+1+4y2+4y+1=4z2 4x^2 + 4x +1 + 4y^2 + 4y +1 = 4z^2 両辺を22で割ると 2(x2+x+y2+y)+1=2z2 2 \left( x^2 + x + y^2 + y \right) +1 = 2z^2 ここで、左辺は奇数だが右辺は偶数であるため、矛盾が生じる。従って、aaまたはbbが偶数でなければならない。


  1. Silverman. (2012). A Friendly Introduction to Number Theory (4th Edition): p15. ↩︎