距離空間において、コンパクトであれば閉じており有界である
概要
距離空間 のコンパクト部分集合 は、有界であり、閉集合である。
説明
逆は一般に成り立たない。ユークリッド空間では、逆が成り立つ。
証明
有界性1
背理法で証明する。が有界でないと仮定してみる。距離空間でコンパクトであることは、数列コンパクトであることと同等であるため、は数列コンパクトである。
距離空間 が数列コンパクトsequentially compactであるとは、内のすべての数列 が、の点に収束する部分数列 を持つということを意味する。
が有界でないので、固定されたに対して、を満たす有界でない数列が存在する。が数列コンパクトであるため、この数列は収束する部分数列を持っており、この部分数列も の性質により同様に有界ではない。しかし、距離空間で収束する数列は有界であるため、これは矛盾である。したがって、仮定は誤っており、は有界である。
閉じられている2
を距離空間のコンパクト部分集合とする。が開いていることを示せば、開集合の補集合は閉集合であるため、は閉集合である。のすべての点が内点であることを示せばよい。これからを考えてみよう。そして、に対して、それぞれとをより小さい半径を持つとの近傍としよう。はの近傍だが、固定されたに対して特定のが与えられるたびに、との距離によって定まるの半径であるため、索引としてを使用する。テキストがよく理解できない場合は、以下の図を参照。
これからを考えてみよう。これはの開被覆になる。仮定により、がコンパクトであるため、下記の式を満たす何らかのが存在する。
そして、それをとしよう。すると、は依然としての近傍である。また、最初に、を適切に選んだため、が成り立つことがわかる。したがって、がの開被覆であるため、以下が真である。
すべてのが常にに含まれる近傍を持っているため、すべてのはの内点である。したがって、は開集合であり、は閉集合である。
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