物理学における一般化座標とは何ですか?
📂古典力学物理学における一般化座標とは何ですか?
定義
自由度がnの粒子系の座標を、(1)束縛条件と関係ない(2)互いに独立であるn個の変数で表したものを一般化座標generalized coordinatesという。
一般化座標
3次元空間で粒子の自由度が3であるならば、粒子の位置は一般化座標q1,q2,q3により次のように表現できる。
xyz=x(q1,q2,q3)=y(q1,q2,q3)=z(q1,q2,q3)
自由度が2または1であれば、それぞれ次のように表される。
xyz=x(q1,q2)=y(q1,q2)=z(q1,q2)xyz=x(q)=y(q)=z(q)
円運動
2次元空間で単位円を軌道として円運動する粒子を考えてみよう。粒子の位置は極座標r=(x,y)で表現できる。このときy=1−x2なので、この粒子系の自由度は2−1=1だ。
xy=x=1−x2⟹r=(x,1−x2)
もちろん、この場合には角度θで表す方がはるかに便利だ。
r=(cosθ,sinθ)
ここで束縛条件はx2+y2=1であり、一般化座標はθだ。
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二重振り子
半径がR,r(R>r)の二重振り子を考えてみよう。2次元で2つの振り子の位置を表現するためには4つの座標(x1,y1)、(x2,y2)が必要だが、自由度は2だ。2つの振り子がx軸と成す角度をθ1,θ2とすれば、この2つの変数で粒子系の全ての位置を表現できる。
x1y1x2y2=Rcosθ1=Rsinθ1=Rcosθ1+rcosθ2=Rsinθ1+rsinθ2
ここで一般化座標は(θ1,θ2)だ。

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一般化速度
一般化速度は連鎖律により次のように表される。
x˙=i=1∑3∂qi∂xqi˙y˙=i=1∑3∂qi∂yqi˙z˙=i=1∑3∂qi∂zqi˙
一般化座標で計算されるエネルギー
例1
一般化座標で運動エネルギーと位置エネルギーを計算する具体例を見てみよう。次の図のように、質量がMの物体がx軸に沿って動ける状況と、質量がmの物体がそこにぶら下がり半径がrの振り子運動をする状況を考えてみよう。

この粒子系を記述するためには、Mの位置(X,Y)とmの位置(x,y)、合計4つの変数が必要だ。しかし、次のような束縛条件があるので、実際には自由度が2で、2つの変数だけで粒子系の全ての位置を表現できる。
Y=0(x−X)2+y2=r2
この粒子系をXとθの2つの変数で表現できるので、一般化座標は(X,θ)だ。
(X,Y)(x,y)=(X,0)=(X+rsinθ,−rcosθ)
一般化速度は次のとおりだ。
X˙=X˙,x˙=X˙+rθ˙cosθ,y˙=−rθ˙sinθ
それでは、運動エネルギーTと位置エネルギーVはそれぞれ以下のとおりだ。
TV=21MX˙2+21m(x˙2+y˙2)=21MX˙2+21m[(X˙+rθ˙cosθ)2+(−rθ˙sinθ)2]=MgY+mgy=−mgrcosθ
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例2
中心力が作用する2次元平面上の粒子の運動を考えてみよう。一般化座標として極座標を選べばq1=r、q2=θであり、位置と速度は次のとおりだ。
xx˙=rcosθ=r˙cosθ−rθ˙sinθyy˙=rsinθ=r˙sinθ+rθ˙cosθ
したがって、運動エネルギーとポテンシャルエネルギーは、
TV=21m(x˙2+y˙2)=21m(r˙2+r2θ˙2)=V(r)
速度ベクトルを用いて求めても同じ結果を得ることができる。極座標系での速度は次のとおりだ。
v=r˙er+rθ˙eθ
したがって、∣v∣2=v⋅v=r˙2+r2θ˙2なので運動エネルギーは次のとおりだ。
T=21m∣v∣2=21m(r˙2+r2θ˙2)
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