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フェルマーの最終定理の証明 📂微分積分学

フェルマーの最終定理の証明

定理1

関数 $f(x)$ が $x=c$ で極大または極小であり、$f ' (c)$ が存在する場合、$f ' (c) = 0$ である。

説明

通常、高校の教科書では ロルの定理 まで紹介されているが、ロルの定理を厳密に証明するためには、臨界点 での導関数がなぜ $0$ である必要があるのかを示すことができなければならず、フェルマーの定理がそれを保証する。

証明

戦略: 極大と極小、二つのケースに分けて証明する。


  • ケース 1. $f(x)$ が $x=c$ で極大

    十分に小さい正の数 $h$ に対して、$f(c) \ge f(c \pm h)$ であるため、

    $$ \lim _{h \to 0^+} {{f(c+h)-f(c)} \over h} \le 0 \quad \text{and} \quad \lim _{h \to 0^-} {{f(c+h)-f(c)} \over h} \ge 0 $$

    仮定により $\displaystyle f '(c) = \lim _{n \to 0} {{f(c+h)-f(c)} \over h}$ が存在するので $0 \le f '(c) \le 0$ であり、整理すると

    $$ f '(c)=0 $$

  • ケース 2. $f(x)$ が $x=c$ で極小

    十分に小さい正の数 $h$ に対して、$f(c) \le f(c \pm h)$ であるため、

    $$ \lim _{h \to 0^+} {{f(c+h)-f(c)} \over h} \ge 0 \quad \text{and} \quad \lim _{h \to 0^-} {{f(c+h)-f(c)} \over h} \le 0 $$

    仮定により $\displaystyle f '(c) = \lim _{n \to 0} {{f(c+h)-f(c)} \over h}$ が存在するので $0 \le f '(c) \le 0$ であり、整理すると

    $$f ' (c)=0$$

したがって、どちらの場合でも、$c$ が臨界点であり、かつ$f ' (c)$ が存在する場合、$f ' (c) = 0$ でなければならない。


  1. James Stewart, Daniel Clegg, and Saleem Watson, Calculus (early transcendentals, 9E), p282-283 ↩︎